ジニエル・ド・ヴィリエール(TOYOTA GAZOO Racing)を加え、前日に引き続きトップ4を占めたトヨタ勢とは対照的にアウディ勢は競技7日目も試練の一日となった。
この日、前日のステージ6でクラッシュを喫したステファン・ペテランセル(チーム・アウディスポーツ)がコドライバーのエドゥアール・ブーランジェが背中を痛めたためリタイアとなったが、同じポイントでクルマを壊してしまったカルロス・サインツ(チーム・アウディスポーツ)はメカニックの努力によって競技に復帰している。
総合2番手、4番手とそれぞれ上位につけていたベテラン勢が揃って表彰台争いから脱落するなか、総合5番手で7日目のステージを迎えたマティアス・エクストローム(チーム・アウディスポーツ)にも悲劇が訪れる。3台目のアウディRS Q e-tron E2を駆る彼は196km地点でトップに立ったものの、その後左リヤのサスペンショントラブルにより走行の中断を余儀なくされた。エクストロームのもとにはサインツが駆けつけサポートに回ったが、それでも3時間を超えるタイムロスとなり129番手でのフィニッシュに。総合順位も19番手まで下げることとなった。
■日野チーム・スガワラ、今大会初のトップ10フィニッシュ
日本勢では、新型トヨタ・ランドクルーザー・GRスポーツを投入しているチームランドクルーザー(TLC)の三浦昂がステージ101番手/総合130番手、チームメイトのロナルド・バソがステージ108番手/総合100番手でステージ7をフィニッシュ。四輪市販車部門のワン・ツーを守っている。
トラック部門に参戦している日野チーム・スガワラの菅原照仁は、前日のステージ6で日野600ハイブリッドに発生した水温トラブルを克服。好ペースで競技7日目のステージを走りきり部門8番手タイムをマークした。日野チームにとってこれがダカールラリー2023での初のトップ10フィニッシュとなっている。総合順位は前日から変わらず部門14番手だ。
バイクとクワッドがラリーに復帰する1月8日(日)の競技8日目は、ふたたびハイルに戻るステージ8が行われる。ラリー前半戦の最終ステージであり、休養日前最後の一日は346kmのスペシャルステージで争われる。総走行距離はこれに476kmのリエゾン(移動区間)を加え822.94kmとなっている。





