明けた日曜も予選から上位3チームの顔触れは変わらず。ここで“リベンジ”を期したのはエクストロームで、順当にグランドファイナルに駒を進めると、今度はスタートでケビンとヨハンの両ライバルを出し抜くことに成功。その後方ではケビンがピットレーン・リミッターの誤作動でポジションを失うなど、目まぐるしく順位が入れ替わる。

 スイッチゾーンを経ても快適なリードを維持したスペイン出身のサンズは、ヴェローチェとRXRを寄せ付けず。現場に駆けつけたチームオーナー、サインツのサポートも得て待望のシリーズ初勝利を手にした。

「自分自身にとっても、チームにとっても本当に幸せ! アドバンテージを持ってマシンを与えてくれたマティアスに感謝したい。この勝利は、とくにカルロス・サインツのために。私たちが行ってきたすべての仕事に本当に値する。彼の信頼に応えようと、モチベーションとさらに向上する意欲を持って取り組んできた成果よ」と、完勝の喜びを語ったサンズ。

 一方のエクストロームも、チームとの初戦で大仕事を成し遂げたことに「戦略を練り、できる限りのことを実行した。それが実ったことをうれしく思う」と安堵の表情を見せた。

「集団内で別のクルマの後ろにいて、すべてのダストに対処しなければならないよりも、前でレースをしてハッキリと前方が見通せる方が簡単さ。本当に隅々まで楽しめたよ。カルロスとは過去2年間ダカールラリーのチームメイトだったが、チームに加入して以来、彼は本当に気にかけてくれたんだ。彼は僕に父親として多くのことを教えてくれたし、偉大な人物にこの勝利を彼に捧げることができて本当にうれしく思うよ」

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