トップ2台と同様に、チームメイトであるヌービルのデイリタイアによって順位をひとつ上げたエサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1)は、路面上に掻き出された大量のグラベルによって自信を失いながらも、故クレイグ・ブリーンの追悼カラーをまとうクルマを総合3番手でSS16まで運んだ。彼はSS13でハーフスピンを喫した後、2番手のタナクに40秒近いタイム差をつけられたが、最後のステージで約10秒取り戻したことで、その差は30秒ちょうどとなっている。
ラッピに続いたのは、今季2戦2勝でドライバーズランキング首位に立っているセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)だ。39歳のフランス人はクルーの安全を確保する規定に違反したことで金曜日の夕方に1分間のタイムペナルティを受け、総合7番手からのスタートとなった。また、今朝はロードセクションで発生した技術的な問題を解決するためにチェックインが遅れ、さらに10秒のペナルティが課されている。
しかし、2021年大会の王者はそれらを鬱憤を晴らすかのように好ペースを披露し、SS12とSS13で連続ベストをマーク。さらにSS16でもステージ優勝を飾り、この日4つのSSで最速となったチームメイトのカッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1)や勝田貴元、さらにはMスポーツ・フォードWRTのピエール-ルイ・ルーベを上回る総合4番手のポジションを得ている。
ラリー1勢の後方ではWRC2クラス首位を守るヨアン・ロッセル(シトロエンC3ラリー2)が総合8番手につけた。11.5秒遅れてニコライ・グリアジン(シュコダ・ファビアRSラリー2)が続き、WRC2“現王者”エミル・リンドホルム(シュコダ・ファビアRSラリー2)がクラス3番手となっている。
クロアチア・ラリーの最終日となる23日(日)のデイ3は、サービスパークが置かれているザグレブの北側エリアで2本のステージを各2回走行する。SS17からSS20、計4本のSSの合計距離は54.48km。リエゾン(移動区間)も含めた一日の総走行距離は374.52kmだ。なお最終ステージのSS20は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスポイントが付与される“パワーステージ”に指定されている。




