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ル・マン/WEC ニュース

投稿日: 2024.03.05 18:40
更新日: 2024.03.05 18:57

ロッテラー約9年ぶりの頂点/「胸が張り裂けそう」/予選での嫌疑はシロ etc.【WECカタール決勝後Topics】

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ル・マン/WEC | ロッテラー約9年ぶりの頂点/「胸が張り裂けそう」/予選での嫌疑はシロ etc.【WECカタール決勝後Topics】

 TOYOTA GAZOO Racingが表彰台を逃したのは2018年のシルバーストン以来、6年ぶり。当時、日本メーカーがポディウムに上がれなかったのは、車高に関する車両規定違反によって2台に失格処分が下ったためだ。

 8号車をドライブする平川亮は、カタールでチームを悩ませたグレイニングの問題はレースに向けて解決されたが、GR010ハイブリッドには究極のペースが欠けていたと語った。「11月のテストから自分たちが速くないことが分かっていましたが、結果は予想以上に悪かったですね。ライバルたちに大きく後れを取ってしまっているので、かなりがっかりしています。でも、これがWECの新時代なんだと思います」

 新たにフェラーリのファクトリードライバーとなったイーフェイ・イェは、ロバート・クビサ、ロバート・シュワルツマンとともに“黄色いフェラーリ”こと83号車フェラーリ499Pで総合5位入賞を果たした。彼はこの結果に満足しており「僕たちドライバー陣にとっても、チームの皆にとっても初めてのレースだったなか、ミスやトラブルなく10時間を走り抜けられたことは素晴らしい成果だ。我々の持てる力を最大限に発揮できたと思う」と語った。

 新車ランボルギーニSC63をドライブしたダニール・クビアトは、63号車のデビュー戦でトップから5周遅れでチェッカーフラッグを受けたことについて、イタリアのメーカーがSC63の素のスピードに集中できるようになったと感じている。「ここに来る前に何度も周回を重ねたことで、パフォーマンスが最優先事項ではないことはわかっていた」と元F1ドライバーは語った。「予選は僕たちにとって初めての予選シミュレーションだったし、レースは初めてのレースシミュレーションだった。それを考えると信頼性という点では大きな問題もなく、その基盤に満足できそうだ」

ロッテラー約9年ぶりの頂点/「胸が張り裂けそう」/予選での嫌疑はシロ etc.【WECカタール決勝後Topics】
ミルコ・ボルトロッティ/エドアルド・モルタラ/ダニール・クビアト組63号車ランボルギーニSC63(ランボルギーニ・アイアン・リンクス) 2024年WEC第1戦カタール1812km

■リタイアのイソッタ・フラスキーニ「さらなる調査が必要」

 ハイパーカークラスでは、イソッタ・フラスキーニがサスペンションのトラブルで唯一完走を逃した。同ブランドのモータースポーツ・マネージャーであるクラウディオ・ベッロは次のようにコメントした。「問題は(ガレージ内で)修復可能だったが、さらなる調査が必要であり、リスクを冒す価値はなかった。今日我々のクルマを止めた問題を調査し、予選でのパフォーマンスを向上させ、レースではランキングトップに近づかなければならない」

 ハーツ・チーム・JOTAは、プライベート・ハイパーカーチームを対象としたFIAワールドカップにおいて、12号車ポルシェのエントリーが83号車フェラーリに11ポイント差をつけて首位に立っている。JOTAの両方ポルシェ963とAFコルセが運営する3台のフェラーリ499Pは、給油手順に違反があった可能性があるとして調査を受けていたが、いずれも予選での不正行為は認められなかった。

 WECのエントリーリストには国籍がセントクリストファー・ネイビス(カリブ海の島国)と記載されているにもかかわらず、マンタイ・ピュアレクシングのアレックス・マリキンはチームのLMGT3優勝後に、レーシングスーツにユニオンジャックが描かれているように、実際はイギリスのライセンスでレースをしていることを明かした。

 今大会のグッドイヤー・ウイングフット・アワードは、ビスタAFコルセのダビデ・リゴンに贈られた。この賞は、全車がグッドイヤータイヤを履くLMGT3クラスでダブルスティントを通じてもっとも安定した成績を収めたドライバーに贈られるものだ。

 プロトン・コンペティションの77号車フォード・マスタングGT3は電気系統の問題で予選に出走できず、18台がエントリーするLMGT3クラスの最後尾からの決勝レースをスタートすることとなったが、最終的にはクラス11位でフィニッシュした。ライアン・ハードウィックは、フォード・パフォーマンスが交換部品を空輸しなければならなかったことを明かした。

 LMGT3は2台がフィニッシュできなかった。ポールポジションを獲得したTFスポーツの81号車シボレー・コルベットZ06 GT3.Rは、スプリング交換の際に電気ハーネスの損傷が見つかり、リタイアとなった。アコーディスASPチームの78号車レクサスRC F GT3は、エンジントラブルの疑いにより戦列を離れている。

 12月18日のカタール建国記念日にちなんだ1812kmのレースは、最大時間の10時間を迎える4分前に335周の設定周回数に達した。予想以上にペースが速かったのは、フルコース・イエローが2回しか出なかったことと、セーフティカーが出なかったためと考えられる。

ロッテラー約9年ぶりの頂点/「胸が張り裂けそう」/予選での嫌疑はシロ etc.【WECカタール決勝後Topics】
マンタイ・ピュアレクシングの92号車ポルシェ911 GT3 Rを駆り、LMGT3クラス最初のウイナーとなったアレックス・マリキン(左から3人目)
ロッテラー約9年ぶりの頂点/「胸が張り裂けそう」/予選での嫌疑はシロ etc.【WECカタール決勝後Topics】
11号車イソッタ・フラスキーニ・ティーポ6-Cと51号車フェラーリ499P


この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

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