昨年までは決勝レース1の結果がそのままグリッド順位となっていたレース2は、今季から金曜日に行われる予選2回目の結果でスタート順が決定するフォーマットに変更されているが、8日(日)のポールは63号車ランボルギーニが獲得。2番手に2号車アウディが入り、奇しくもレース1でトップ争いを繰り広げた2台がフロントロウに並ぶこととなった。
迎えた決勝は、3番手スタートとなった66号車アウディのバン・デル・リンデが1コーナーでスティーブンス駆る2号車アウディを攻略して2番手に浮上。トップの63号車を追いかけていく展開となる。
しかし、ペースでは王者ボルトロッティが勝り、時間の経過とともに2台の差は大きくなっていく。スタートから25分後のピットウインドウ・オープン時までにそのギャップは8秒にまで広がっていた。
トップをキープするのに十分なマージンを築いた63号車ランボルギーニはピットウインドウ・オープンから1周後にピットに戻るが、ここでシートベルトがはまらないアクシデントが発生。同時にピットボックス入ってきた3番手の2号車アウディに先行を許してしまう。
その後、暫定首位に立った66号車アウディがピットに戻りドライバー交代後、コースに復帰すると、先にピット作業を終えていた2号車アウディがアンダーカットを成功させトップに浮上する。
その後、2号車アウディを駆るドリス・バンスールは後続に9秒あまりのギャップを築くが、チェッカーまで残り22分となったところで無情にもドライブするーペナルティを科されてしまう。バンスールはピットアウト時に、ピットレーンに置かれたパイロンをなぎ倒しながらマシンを発進させていた。
また、首位から4番手に後退した63号車ランボルギーニもピット作業違反によりドライブするーペナルティを受け、大きくポジションを落とすこととなっている。
上位陣の相次ぐ脱落によってチャンスを得た66号車アウディは、レース残り20分あまりを危なげなく走り切ってトップチェッカー。うれしいチーム初優勝を決めた。
2位はAKKA ASPの88号車メルセデスAMG GT3、アンドレア・カルダレッリを擁すGRTグラッサー・レーシング・チームの19号車ランボルギーニ・ウラカンGT3が3位に入ったことでレース2はトップ3を3メーカーが分け合う形となった。
2018年シーズンからフル参戦を開始したエミール・フレイ・レーシングの2台のレクサスRC F GT3はいずれのレースでも苦戦。14号車レクサスはレース1のスタート直後にコースアウトしフロントにダメージを負ってリタイアとなったほか、レース2でも周回遅れになるなど波に乗れず。僚友114号車レクサスも2レースを通して13位が最高位と厳しい船出となっている。
ブランパンGTシリーズ次戦、エンデュランスカップ第1戦は4月20~22日、イタリア・モンツァで開催される。エンデュランスカップではニッサン、ポルシェ、マクラーレンなども戦いに加わる予定だ。