チェッカーまで残り1時間となった時点で、見た目上のトップはSC導入によってペナルティ遅れを挽回したGドライブ。これにデュケーヌ・エンジニアリング、開幕戦ウイナーのレーシング・エンジニアリングの24号車オレカ07・ギブソンが続く形となるが、実質的には29号車オレカが首位に立っている状況だった。

 フィニシュまで残り55分、ベルニュ駆るGドライブがルーティンピットに入り29号車オレカがふたたび首位に浮上する。この20分後、ネルソン・パンチアティシのドライブするデュケーヌ・エンジニアリングも最後のピットインを行なうが、チームは給油に加えてタイヤ交換を実施する。

 レース時間残り12分となって実質3番手となったベルニュが最後の給油へ。逆転を狙うGドライブはここでスプラッシュ・アンド・ゴーを選択すると、29号車オレカの約20秒前でコースに復帰することに成功した。その後、ベルニュはタイヤを履き替えたパンチアティシに追撃を許すことなく、18秒のギャップを保持したままトップチェッカーを受けた。

 最終スティントでテール・トゥ・ノーズの戦いとなったデュケーヌ・エンジニアリングとレーシング・エンジニアリングの2番手争いは前者が逃げ切ってチェッカーを受けたが、29号車オレカにはレース後失格の裁定が下ったため24号車オレカが繰り上がりで2位に。3位にはユナイテッド・オートスポーツの22号車リジェJS P217・ギブソンが入っている。

 3クラス中最多となる18台が出走したLMP3クラスは、RLR・MスポーツのリジェJS P3・ニッサンが予選3番手から逆転優勝を飾った。GTEクラスではポールスタートのJMWモータースポーツ、66号車フェラーリ488 GTEがトラブルで戦線離脱したこともあり、2番手スタートとなったプロトン・コンペティションの88号車ポルシェ911 RSRが同クラスを制している。

 ヨーロッパを転戦するELMSの次戦、第4戦は8月16~18日、イギリス・シルバーストンでWEC世界耐久選手権の併催レースとして行なわれる。

プロトン・コンペティションの88号車ポルシェ911 RSR
プロトン・コンペティションの88号車ポルシェ911 RSR
LMP3クラス優勝はRLR・Mスポーツの15号車リジェJS P3・ニッサン(左)
LMP3クラス優勝はRLR・Mスポーツの15号車リジェJS P3・ニッサン(左)
トラブルに泣いたJMWモータースポーツの66号車フェラーリ488 GTE
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