石浦と同じように、ランキングトップのキャシディも今回の路面コンディションに苦しめられた。

 キャシディは予選Q3に進んだとは言え、5番手止まり。ポールを獲得した関口雄飛はQ3をニュータイヤでアタックしており、キャシディも皮むきしたほぼニュータイヤでアタックしていたが、2台の差は約0.7秒差と大きかった。担当の田中耕太郎エンジニアによれば、「今回はあれが精一杯。クルマのセットアップが詰め切れなかった」と、ウエットから半乾きとなった路面コンディションでの難しさを語った。

 上位では関口とともに小林可夢偉もニュータイヤでアタックして2番手を獲得。3番手の平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)はQ1でニュータイヤを2セット投入してニュータイヤがなく、ユーズドでアタック。それで3番手を獲得したのは岡山マイスターのひとりとしての面目躍如と言える。それでも平川はウォームアップの際にチームメイトの関口と絡んだこともあって満足のアタックとはならなかったようで、ユーズドでの3番手ながら会見ではまったく笑顔が見られなかった。

 一方、予選Q3ではポールの関口と2番手可夢偉の差がわずか0.02秒。しかも、可夢偉は「走っている最中にどこで押すんだっけ? っとパニックになって、思わず押してしまった(笑)」と、1周に2度使えるオーバーテイク・システムの2回目の使用タイミングをダブルヘアピンの手前で間違ってしまった。一方の関口は「トヨタのおすすめでもあった、最終コーナー手前で使いました」と話しているように、タラレバで言えば、可夢偉は0.02秒差をひっくり返していた可能性が高い。それでも可夢偉は「まあ、タラレバですから」と、潔く関口のポールを祝福した。

 明日の決勝もウエットコンディションが濃厚だが、今回の予選上位がそのまますんなりとレースでも上位をキープできるかと言ったら、それはまた別問題になりそうだ。今回の予選Q2、Q3は半乾きの微妙なコンディション。石浦も「今回の予選ではコンディションに対して何かが間違ってしまった。明日の決勝は今日のような雨量ではないと思うので、チャンスがないわけではないと思っています。ほぼビリから4位まで上がったレース(昨年第4戦もてぎ)もありましたので」と前を向く。

 各チームのマシンのセットアップと路面コンディション、雨量、そしてどの程度のウエットタイヤで臨むのか、などなど、複雑な要素が絡み合うことになりそうなスーパーフォーミュラ第6戦岡山の決勝レース。一時の大雨から、若干、雨量は弱まりそうな予報だが、何はともあれ、本日の予選並に目まぐるしく読めない展開になることは必至だ。

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