一方の牧野任祐はTCS NAKAJIMA RACINGの65号車で2日間ともテストに参加。「スーパーフォーミュラには2年前のテストでホンダの開発車に乗って以来でしたが、スムーズで乗りやすかったですね。いろいろなメニューがあり、有意義なテストでした。ウエットも走れましたし、とてもいいテストでした」と、やはり満足そうにふり返る。

 2日目の午前にはS字でのクラッシュもあったが、「あれはタイヤのウォームアップの仕方をいろいろと試しているときでした。仕方なかったかな、と思います」と、自己分析がしっかりできているようだ。

「今回のテストを通じて、スーパーフォーミュラのクルマの完成度はやはり高いと感じました。トップスピード自体はFIA F2と変わらないですね。ただ、それまでのトルクが違いますから、FIA F2と比べると景色は速かったです。スタート練習もしましたけど、クラッチの操作もFIA F2よりやりやすいと感じました」

「FIA F2はピレリの特性的に、休憩できる(休憩しないといけない)ラップが入るんですけど、その点スーパーフォーミュラは(続けてプッシュできるので)しんどいですよね。特に鈴鹿ですから、首が辛い。ただ、FIA F2はパワステがないんですけど、その点、スーパーフォーミュラのハンドルは(比べると)軽いですよね」

 牧野は「来季のことはまだわからないですけど、いいテストができたと思います」と語る。そして「今日一番の問題? それはソフトバンクの電波障害でしょう」と話して記者団の笑いを誘うなど、欧州武者修行で精神的にも一層たくましくなった印象を与えている。

 来季スーパーフォーミュラにフル参戦となれば、やはり来季フル参戦が予想される福住仁嶺との舞台を移したホンダ若手対決がシーズンの大きな焦点になるだろう。

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