2021 SUPER FORMULA
P.MU/CERUMO・INGING Race Report
第1戦 富士スピードウェイ
気温20度 路面温度27度
◆4月3日(土) 予選
天候:くもりのち晴れ コース状況:ドライ
#38坪井翔 予選10位
#39阪口晴南 予選5位
コロナ禍の中で迎えたシリーズは、昨年から2シーズン目を迎える。今季もレースウィークは感染予防などコロナ対策を実施し行われる。そして、これまで2度のタイトルを獲得するなど、輝かしい戦績を残し昨年限りでこのカテゴリーを引退した石浦宏明選手の英断を受け、チームは新しい体制で今シーズンに挑む。
ゼッケン38をつけるのは、我々のチームで3シーズン目に入り、昨シーズン2勝を挙げた坪井翔。引き続き我々のチームを盛り上げ、今季はタイトル獲得も視野に入れたいところだ。ゼッケン39は、若干21歳阪口晴南がチームへ加入した。若手と言えどレースキャリアは長く非常に頼もしい存在である。
監督は変わらず立川祐路。エンジニアは、38号車がこれまで同様坪井とコンビを組む菅沼芳成。39号車は、田中耕太郎が加入し担当する。昨年勇退した石浦は、チームアドバイザーとして全戦に帯同する。
朝は曇が広がり天候が心配された富士スピードウェイ。同じ富士で行われた公式テストから日が浅いが、気温はその時よりも高く、また坪井が優勝を飾った昨年12月の最終戦の時は、タイヤウォーマーを使用していたこともあり、まったく違うコンディションのもとフリー走行がスタートした。2台共に感触が良くないまま終えたフリー走行は、坪井が10番手、阪口が7番手。予選への手応えを掴めないままセッションを終えた。予選の直前に、サポートレースが入るので、路面の状況が悪くなることが予想され、それを鑑みたセッティングや富士ではどれくらいのダウンフォース量で行くかを考えつつ、予選を迎えた。
公式予選
Q1
14時40分、日差しが最大に降り注ぐ中、予選Q1がスタートした。トラフィックを避ける為、18台のクルマを2グループに分け9台ずつで予選を実施する。10分間のQ1のセッションは、各グループ7台が残る。Aグループの阪口からタイムアタックを開始した。ニュータイヤを装着して丁寧に温めウォームアップをしていく。4周目の計測で、1分22秒487で5番手。初めての予選で見事Q1を突破。グループBで出走した坪井は、計測5周目で1分23秒050をマーク。7番手でQ2へと2台揃って進出した。
Q2
7分間のセッションで14台が出走。8台がQ3へ進出する、路面は、Q1よりも良くなりタイムアップが見込まれた。ここでセットアップ変えない判断をエンジニアが指示をした阪口は、1分21秒956で4番手。自身の目標であったQ3へ進出する。Q2で向上を求めてセッティングを変更した坪井は、タイムは上がったものの周囲のタイムも上がり、1分22秒552で11番手。走路外走行で2人のドライバーのベストタイムが抹消になり(一人は坪井より上位)、1つ順位が繰り上がり10番手となったが、残念ながらQ3への進出はならず予選を終えることとなった。
Q3
7分間の予選最終セッションがスタートした。少し日が陰り風も出てコンディションが若干変わった。阪口はルーキーながらも楽しんでいたとチームが感じた予選は、本人も緊張はないと言ってのけ、まさに結果も堂々5番手の1分21秒714で、トヨタ勢でトップタイムをマークした。
明日の決勝は、新体制で幸先の良いスタートを切れるよう頑張りたい。
コメント
#38 坪井翔
「テストのときからあまり良いフィーリングがなく、ここまでいろいろ調整して来ました。バタバタしたまま手応えのない90分のフリー走行を終え、その時点で晴南(阪口選手)が速かったので、予選に向けデータを参考にさせてもらいました」
「Q1で手応えのないままでしたがどうにかQ2へ進み、Q2ではタイムが上がったのですが、周りも上がったので次へ進めませんでした。トヨタ勢トップになった晴南とはそんなに違うと思ってなかったですが…。明日は雨の予報なので、天候を味方につけて巻き返したいです」
#39 阪口晴南
「前回のテストからあまり日がなかったですが、少し改良を加えました。しかし予選で上位を狙えるというような感触はなく、セッション中もいろいろ変えてみました。順位は良くなかったですが無駄になったものは無かったです。直前にあったサポートレースの影響でQ1ではタイムが出ないだろうと予想しましたが、セッティングも大きな変更を加えずに行き無難に突破しました」
「Q2からは、もう少しグリップするだろうと思ったのですが、セッティングもエンジニアの判断で変えないで行こうと言われたことが心強くてQ3に進むことが出来ました。ライバルたちを意識していましたが、彼らを上まわる感触はフリー走行まではありませんでした。Q2の感触で上手くいきQ3も気負わずのびのび走れて良かったです」
立川祐路監督
「38号車の坪井は朝のフリー走行からセットアップが決まらず、予選で苦戦してしまいました。決勝に向けてセットアップを見直し、下位から追い上げられる形にしたいです」
「39号車の阪口の方は、スポット参戦でスーパーフォーミュラに出てはいますが、基本的に今年がデビューシーズンです。それなのに初戦でQ3まで行ってくれ、そしてトヨタエンジン勢で最上位の予選結果をもたらしてくれました。この勢いのまま、明日に決勝に期待したいと思います」