初日となった18日、チームはその新たなチャレンジ──クルマの基本的なセットアップに関して、これまでとは違ったアプローチ、つまりより高いレベルに到達できるであろう基本セットをトライすることになったのだ。
ただし、結果的にはこのチャレンジは、実を結ぶまでには至らなかった。
新しい、そしてチャレンジングなタイヤを選び、これまでとは別のセットアップをトライしたのだが、限られた時間の中ではバランスよく合わせ込むことができなかったのだ。
もっともっと充分な時間があれば、このチャレンジを続けて成功へと導くことも可能なはずだが、レースは決して待ってはくれない。そこで公式テスト2日目となる19日には、これまでのプライベートテストで好感触を得ていたセットに戻し、基準となるタイヤとの合わせ込みを進めて行くことになった。
イニシャル(基準)に戻すというのはレースにおいてとても大事な判断だ。そして、それが可能になったことも大きな進歩といっていいだろう。
そう、「SYNTIUM LMcorsa RC F GT3」は、決断すればすぐにイニシャルに戻すことができるようになっている。
これもFIA-GT3カテゴリーのレーシングカーとして大きく進化した一例だ。
また、信頼性が飛躍的に向上したのも事実。
シェイクダウンから何度かのプライベートテスト、そして今回の公式テスト初日の2時間のセッション2回を通じて、ここまで大きなトラブルは皆無で、多くの走行マイレージを稼ぐことができたのもことも心強い限りだ。
初日結果
1回目 1分27秒711 (16周目/36周)/クラス23位
2回目 1分28秒496 ( 4周目/30周)/クラス30位