更新日: 2024.12.08 22:37
ARTA 2024スーパーGT最終戦鈴鹿 決勝レポート
■8号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT
エンジン交換のペナルティはあったが速さを見せられたレース
今年は良い結果が残せませんでしたが、1年間応援ありがとうございました
前日の予選後にエンジンを載せ替えたので、ペナルティを受けることになった。ペナルティの内容は、レース中にピットインし、ピットロード出口で5秒停止することになる。当然、最後尾に落ちてしまうが、ウォームアップの#8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTは、ラップタイムも良く、決勝では追い上げが期待できそうだ。
スタートドライバーは野尻智紀選手。パレードラップのあと、フォーメーションラップが2周行われスタートが切られた。
野尻選手はうまくスタートを切り、1周目までに9番手までポジションアップ。3周目にエンジン交換のペナルティが出され、野尻選手はピットイン。5秒ストップのあと、レースに復帰したが、最後尾までポジションを落としてしまう。全体でも速いタイムを叩き出し、徐々に集団との差を詰めていった。
10周目にデグナーで500クラスと300クラスの車両が接触により、コースアウト。FCYが導入される。車両の回収が終わり、11周目にリスタートが切られた。
トップグループと遜色ないタイムで周回を重ね、17周目にルーティンのピットインを行い、松下信治選手に交代した。
全車のピットインが終了し、#8のポジションは14番手。その後、なかなか前車を抜くことができなかったが23周目に何とかポジションをひとつ上げ、13番手を走行。
30周目に300クラス車両がスローダウン、FCYが導入される。翌週に解除され、リスタート。45周目には、他車のピットインもあり、12番手にポジションアップ。
前車との差を少しずつ詰めて行ったが、終盤前車のオイルがフロントウインドウに付着してしまい、緊急ピットイン。再度コースに入り、12位でチェッカーを受けてレースを終えた。
●鈴木亜久里監督のコメント
「今年も1年間ありがとうございました。思うような結果が出ませんでしたが、精一杯戦いました。今回はエンジントラブルが出てしまい、エンジン交換をしてペナルティを受けることになりましたが、戦えるクルマであることは確認できました」
「歯車が合えば、強いチームになれると確信していますので、来年はしっかり結果を出して行きたいと思います。応援して下さって皆さま、ありがとうございました」
●土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント
「エンジン交換をしたことによるペナルティでピットストップ5秒と、FCYは数回出たけど、セーフティカーだったらチャンスもあったかもしれないけど、FCYだと間隔が縮まらないので、チャンスがありませんでした」
「でもエンジンが壊れる前に交換しておいて良かったと思います。結果は良くなかったけど、ドライバーは良いレースをしていましたね。1年間ありがとうございました。寒い中も暑い中もレースを観てくれたファンの皆さまには感謝します。本当にありがとうございました」
●田中洋克チームディレクターのコメント
「予選後にエンジン交換してペナルティを受けて、それで最後尾に落ちたものの、すぐに最後尾に追いつくことができました。ペナルティがなければもっと良いレースができたと思うと、非常に残念です」
「今年、いろいろありましたけど来年チャンピオン獲るように頑張ります。今年も応援して下さいましたファンの皆さま、ご支援下さいました企業の皆さま、ありがとうございました」
●野尻智紀選手のコメント
「エンジン交換があってペナルティを受けましたが、そのなかでやれることっていうところでは、自分達が今できることはやれたと思います。ただし、速さもあったレースウイークだと思うので、そこは自分たちがこれまでやってきたところを出せたのは評価できますが、不調なところもあって、本当は我々がいるべき場所に居られなかったことが非常に悔しいと思います」
「チャンピオンシップに関しては1年通してのことなのでまたそれは置いといて、今回のレースとしてはトップ争いを狙えるだけのパフォーマンスが我々にあったと思うので、来年に関してはそのパフォーマンスをしっかりと結果に表すというところで、チーム一丸となって来年しっかりと頑張りたいと思います」
「1年通して戦うというのは厳しい局面もたくさんあるのですが、その中でもつねに変わらずに応援いただいたことが我々の励みになりましたし、今後も変わらない応援をしていただけると嬉しいです。ありがとうございました」
●松下信治選手のコメント
「エンジントラブルからのペナルティでそこは仕方ないのですが、ちょっと運による展開を期待していたところだったんですけど、何もありませんでした。ペース自体はトップ5ぐらいなのかなという結果だったんで順位がもう少し良ければ表彰台争いできたかもしれないので、そこは良いとこだとは思うんですけど今シーズン終わってみて、ミスなくというか、万全な状態で走れた回数が多くなかったので、そこがポイントを取りこぼしたところだと思うので反省しているところです。来年に向けては、そういうところを確実になくして、もっとレベルを上げて速く走れるようになりたいなと思います」
「レースのステージに出してもらえるためには、僕だけじゃないですけど本当にスポンサーさんだったり応援してくれてる人たちがいないと、僕たちはここに立てないんで、まずそこに今年1年応援してくれたことに本当に心から感謝します」
「あと毎回グラウンドに、グランドスタンドに来てくれてる方々だったり、サーキットに直接来てくれるARTAのファンの人ってすごい数が多いので、その人たちに毎回いいレースをしたいなっていうのは本当に強く今年は思ったんで、来年もチャンスがあれば、気持ちに応えたいなっていう思いは強くあります。来年も頑張りますので、宜しくお願いします。ありがとうございました」
■16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT
エンジンに不具合を抱えながらも5位でチェッカー、来年こそは安定したレースをお見せします今年も応援ありがとうございました
前日に引き続き天気は良いが、鈴鹿山脈から来る風が冷たい。とても冷えたコンディションでスタートを迎えることになった。ウォームアップ走行の#16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTは、バランスも良く、トップグループのタイムで、レースに期待が持てる。
2周のフォーメーションラップのあと、スタートが切られた。大津選手は1コーナーで前車を抜き、4番手に浮上。
10周目にデグナーで500クラスと300クラスの車両の接触があり、ここで3番手に浮上。しかし、この接触で300クラスの車両がコースアウト。FCYが導入される。車両の回収が終わり、11周目にリスタートが切られた。
大津選手は3番手をキープしていたが、15周目にポジションをひとつ落としてしまう。その後、18周目にルーティンのピットインを行い、佐藤蓮選手に交代。 しかし、このピットインで2回、エンジンストールしてしまった。これで大きく順位を落としてしまった。
全車のピットインが終了し、#16は7番手を走行。なかなか前車を攻略することができなかったが、28周目に追い抜いて、6番手にポジションを上げた。
30周目に300クラス車両がスローダウン、FCYが導入される。翌周にはリスタートして、2番手を走っていた車がスピンしてしまい、5番手にポジションアップ。しかし、その車が背後に迫り、数周デッドヒートが繰り広げられる。じわじわと後方車を引き離し、43周目には4番手の背後に迫った。何度かパッシングを試みたが、抜くに至らず、5位でチェッカーを受けた。
●鈴木亜久里監督のコメント
「8号車同様、エンジンに不調があったんだけど、16号車は何とか走り切れると判断して、行きましたが、ピットインで不調な症状が出てしまったね。でも、何とかポイントを獲れたのは良かった。不本意な1年だったけど、来年はリベンジするので期待していて下さい。今年も応援ありがとうございました。来年も応援のほど、宜しくお願いします」
●土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント
「良いレースをしていたんだけど、16号車もエンジンに不調を抱えていて、ピットストップでエンストしてしまい、表彰台まで届かなかったね。今年も1年ありがとうございました。暑い日も寒い日も、レースを観にきてくれてありがとうございます。もっと面白いレースができるように我々も頑張りますので、来年も宜しくお願いします」
●田中洋克チームディレクターのコメント
「順調にポジションを上げていきましたが、トップに比べるとやはりスピードの部分でまだ足りませんでした。1年通してそういうレースが続いていたので、応援して下さった皆さまに本当申し訳ないなと思います。今年は結構データ取れたんで来年頑張ります。来年もよろしくお願いします」
●大津弘樹選手のコメント
「スタート直後の1コーナーで24号車を抜いて順位を上げて、一時3番手まで順位を上げたのですが、最後の最後ちょっと300との間合いの悪さで抜かれてしまいました。それで4番手でピットインしました。エンジンにトラブルを抱えていた状態だったのですが、その状態でも予選から順位を上げてピットインできたことはよかったかと思います。蓮も非常に良いペースで、アウトラップでロスした部分はあるんですけど、挽回してくれたし、最終的には予選順位から上げてゴールできて良かったかと思いました」
「1年間応援ありがとうございました。今年チームメイトも変わって新しく心機一転したかったのですけど、序盤はちょっとうまくいかないレースも多くあって、ただ最後の数戦は苦しいなかでも着実にポイントは取れましたし、この状態でスタートできればチャンピオンシップも今後は繋がると思いますので、後半の調子を維持して来年につなげるように準備をしていきたいと思います。ありがとうございました」
●佐藤蓮選手のコメント
「決勝の序盤は大津選手が追い上げてくれて、4番手でドライバーチェンジをしたのですが、ピットから発進するタイミングでエンジントラブルもあって、出遅れてしまい、ポジションで言うと7、8番手ぐらいまで落ちてしまいました。そこからのペースは良くて最終的に5番手まで追い上げることができて、少しトラブルを抱えたなかでいうといい結果だったのかなとは思います。1年間の締めくくりとしていいレースはできたかなと思います」
「1年間応援してくれてありがとうございました。一貫性のあるレースはできていなくて、表彰台にも1回しか乗れないシーズンでした。課題として上がってきたものが多くあるので、そこを見直して来シーズンに繋げたいと思います。ありがとうございました」