
●「やはりニスモは強くなければいけない」
ただ、ニスモブランドの知名度向上には、ニッサン/ニスモがモータースポーツで強さを発揮することが必要だ。片桐新社長が例に挙げるヨーロッパのパフォーマンスブランドは、いずれもモータースポーツの長き歴史のなかで伝説を築き、ファンへの購買意識を向上させている。
片桐新社長もその重要さを認識しているようで、「そのための柱として、やはりニスモは強くなければいけない。レースで結果を出し続けていかなければならないと考えています」と語っている。
ファンとして気になるのは、そのためにどのレースで活動するかだ。日本ではスーパーGTを中心とした活動がメインだが、気になるのは世界での活動。「レースの戦略についてもニスモだけで決めるのではなく、ニッサンとともにモータースポーツの計画を策定・実現し、ニスモブランドに転化することで、実際にそうしたバージョンのクルマをお客様が購入できるという、いいサイクルを作っていきたいと思っています」と片桐新社長。
「私自身もそうですが、ニッサンファンのモータースポーツ、およびニスモへの期待は非常に高いと思っています。そうしたお客様の期待に応えるためにも、ニスモブランドのさらなる拡大、またその根幹となるモータースポーツでの好成績を日本はもちろん、世界でも実現していきたいと思っています」
ちなみに、今後のニッサン/ニスモのモータースポーツ活動について、より具体的な内容はないか? という質問に対しては「中期計画はこれから作るところですが、すべての可能性を探ろうと調べているところです。レース、ラリー、その他各国または世界戦まで聖域を設けず洗い出して、どれがニッサンにとっていいのかを判断したいと思っていますが、それはこれからです」と語っている。
