決勝レース(66周) 8月6日(日)15:30~
ゴールデンウィークの第2戦ほどではないにせよ、夏休み真っ最中の富士には多くの観客が詰め寄せ、サーキット中が賑わいに満ちていた。引き続き上空には雲が浮かんでいるものの、どうやら決勝当日は雨の心配はなさそう。20分間のウォームアップは、もちろんドライコンディションでの走行開始となった。
最初に「#30 TOYOTA PRIUS apr GT」のコクピットに乗り込んだのは、スタートも担当する佐々木選手。開始と同時にピットを離れ、3周しっかり走行してコンディションチェックを行い、ほぼ折り返しのタイミングで永井選手と交代、併せてドライバーチェンジの練習も行われた。
この間、佐々木選手は1分42秒252を、永井選手は42秒201とタイムを揃えてきたのは、決勝に向けた好材料であるのは言うまでもない。
今回も静岡県警のパレードランが行われ、その後にフォーメイションラップが。タイヤにブレーキにしっかり熱を入れる佐々木選手は、まさにやる気十分。
それを証明するかのように、グリーンシグナルの点灯と同時に鋭いダッシュを見せる。1コーナーを立ち上がると佐々木選手は7番手に浮上。目の前でアクシデントも発生していたが、これは巧みに回避していた。1周目を終えた時点で前を行くポルシェにも、ピタリと食らいついていく。
が、しかし……。2周目のペースが今ひとつ。前から離されるばかりか、後続からの激しいプッシュを受けるようにもなってしまう。
原因はまもなく佐々木選手からの無線で明らかになる。前回も発生したハイブリッドのシステムエラーが再発していたのだ。それでも14周目までは7番手をキープしていたものの、1台に抜かれた後は、また1台、また1台と……。それでも我慢の走りを重ねた佐々木選手は、36周目にピットイン。永井選手がコースに戻った時には、大きく順位は落ちていた。
永井選手も抜かれる一方だったが、しっかり耐え抜いてチェッカーを受けることには成功する。しかし、残されたのはトップから2周遅れの20位という結果。
予選まで絶好調だっただけに、永井選手と佐々木選手の落胆も大きい。それは無理もない。だが、すぐに気持ちを入れ替え、ふたりにとってホームコースである鈴鹿での逆襲も誓っていた。その思いにチームもしっかり応えるべく、今度こそ完璧な対策を施す所存である。