大嶋自身も、このタイのサーキットとの相性の良さを感じている。
「このタイは去年も一昨年も表彰台に乗っていて、すごく得意としているサーキット。このタイではなぜかいつもクルマのセットアップに不満がない(苦笑)。エンジニアがいろいろ考えてくれて、はじめからセットアップが決まっている。僕自身も86のレースなどで他のドライバーよりもこのコースをよく走っていることもあって、好きなコースのひとつです」
一方のGT300クラスは、さまざまなチーム関係者に予想を聞いたものの、「読めない」という意見が多かった。ただ、GT3のなかでこのコースが得意とされているのは、ニッサンGT-RニスモGT3、BMW M6 GT3といったところ。また、昨年はポルシェ911 GT3 RやJAF-GT勢も速さをみせており、特に昨年圧巻だったのは、1周をまとめたときの速さで図抜けていたVivaC 86 MC。今年も予選で前にいた場合、VivaC 86 MCが速い可能性は高い。
ただ、多くの関係者が気にしていたのは天候だ。今年は天気予報で雨の予報も出ているのだ(とはいえ金曜搬入日時点でも雨の予報が出ていたが、結局一滴も降らなかった)。もし雨が降れば、今季ウエットを得意としているブリヂストン勢が先行するだろうという予想がある。ARTA BMW M6 GT3やTOYOTA PRIUS apr GT、そしてランキング首位のLEON CVSTOS AMGが大きなリードを築いて最終戦に臨む可能性がある。
いずれにしろ、GT300は今回も予選から混沌とした展開になりそうだ。
最終戦に向けてどんどんチャンピオン候補が絞られていく中、この第7戦タイは言うなれば最終予選のような役割になる。週末の天候は不安定な予報で、タイ前国王の追悼期間という特殊な状況のなか、タイのブリーラムでスーパーGT第7戦の戦いが幕を開けようとしている。
