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スーパーGT ニュース

投稿日: 2017.10.18 17:34
更新日: 2017.10.18 17:51

【本山哲×道上龍スペシャル対談】ふたりの現在地、WTCCもてぎとスーパーGTを語る

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スーパーGT | 【本山哲×道上龍スペシャル対談】ふたりの現在地、WTCCもてぎとスーパーGTを語る

──道上選手は逆に最近のスーパーGTなり、本山選手のレースを見ていたりしますか?
道上:スーパーGTは毎戦見ています。今のGT500はスピードが速い。惜しくも2位で終わった第4戦SUGOでの本山さんと平手(晃平)選手のバトルも家で見ていました。本山さんは経験が豊富なので、あのような混戦のレース展開になったときは強いなと思いなが見ていましたね。本山さんはもちろん、自力で優勝することもあるけど、相手がコケて自分にチャンスが来たとき、必ずモノにする。そういうところがタイトルを多く獲得しているところにつながるのかなと思いますね。
 SUGOのときも平手選手との接触がなければスッと抜けて優勝していたと思う。最後、後ろから来ていたけど、平手選手もそこは先行を許さなかった。久々に鳥肌が立ったレースだった。でもそれは本山さんだからだと思う。本山さんが僕より2歳上で、まだGT500にいてあのようなレースをしているというのを見て、すごいなと思った。励みになりますよね。自分も、WTCCでもうちょっと行けるんじゃないかと、勇気をもらっています。
本山:自分として年齢はそんなに気になる部分ではない。それよりも道上が海外にチャレンジしている方がよっぽどすごい。
道上:いやいやそんなことないです。
本山:俺とか道上はあんまり海外に行くタイプではないので、特に道上はそいういうタイプじゃないのにひとりで行って。
道上:もう世界戦で乗ることはないと思っていましたからね。それでまた乗るチャンスを頂いたので、気持ちを切り替えて走っています。もちろん、国内のレースならまだしもというところではあります。

■ふたりが見た、現在の国内若手ドライバー
──もうひとつ、おふたりの共通点として本山選手は全日本F3でB-MAX RACING TEAM WITH NDDP、道上選手はThree Bond Racing with DRAGO CORSEで、それぞれアドバイザー的な立場で若手ドライバーの育成を担当しています。最近の若手ドライバーについての印象を教えて下さい。
本山:もうちょっと、ドライバーが自分自身にしっかりしてほしいかな。自分がF3やっていたとき、もっとクルマのことや走り方とかを自分で考えて、もうちょっと幅広く理解していたかなと思う。それはドライビングの部分よりも、セッティングとか、そういうのを考える力とか。
道上:自分や本山さんがF3に参戦していたときは、データロガーとかが今みたいに詳しくはなかった時代でしたよね。そこで、自分が考えてどこまでやれるか。
本山:俺はF3は6年間やって1勝だったけど、道上はデビューウインだったからね。
道上:それはそのときだけです(笑)
本山:道上が4輪上がってきたときは正直、あまりパッとしてなかったけど、F3デビュー(1994年)したらいきなり初年度に優勝して「えっ!? すげぇ!」って思った。
道上:でもそのあとがダメだったんで(苦笑)。自分でクルマを作っていく技術だったり、経験が足りなかった。たまたま、当時ダラーラとトヨタのパッケージがいいと言われていたので。

──昔の方が今より環境が整っていない分、ドライバーが自分で何とかするしかなかった。
本山:基本、レースはドライバーが主導でやっていかなきゃいけない。どこがアンダーでどこがオーバーでとか、ドライバーが明確に言わないと。今は「そんなに悪くないけどタイムが出ないですね」と言っていることが多い。そういうドライバーは上(のカテゴリー)には行けないよね。

──お互いの今後のレースに向けてのエールを頂ければと思います。
本山:道上には今もレースに復帰して走っているわけだから、GT500でもう少し走ってほしい。
道上:(GT500に)復活することはなかなか難しいと思いますけど、逆に僕は本山さんがGT500クラスでトップを争っているところを見ると、僕としては本山さんがどこまで走り続けるのか、走れるのかという期待がある。もっと走り続けてほしいと思うし、もっと自分もGT500に乗っておきたかったなと思う
本山:じゃ来年、GT500に復帰して、一緒にレースしよう。チーム道上&ドラゴで(笑)。
道上:(笑)。今はもう、自分もイケイケドンドンじゃなくなっているけど、レースは経験がモノを言うと思うので、そういったところでまだまだ若いドライバーには負けないという意識はありますよ。

──最後になりますが、WTCC第8戦日本ラウンドが迫ってきました。道上選手、今回の抱負を教えてください。
道上:去年いきなりの参戦で練習なしの状態だったこともありまして、ツインリンクもてぎだからもっと行けると思ったけど全然ダメでした。今年はこれまでWTCCのレースをいろいろ経験してきたので、もてぎは結果につながるレースをしたいと思います。その前に中国ラウンドがあるのでそこでいい流れを掴んでそのまま日本でレースができればいいなと思います。

2013年チャンピオンマシンのZENTセルモSC430の立川祐路を加えた3人で行われたタイムトラベルレース。本山は雨上がりの路面でスピンしながら道上と競り、立川が独走でトップチェッカー。会場は大いに沸いた。


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