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スーパーGT ニュース

投稿日: 2017.11.14 07:00
更新日: 2017.11.13 19:00

スーパーGT:Audi Team Hitotsuyama 2017年第8戦もてぎ レースレポート

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スーパーGT | スーパーGT:Audi Team Hitotsuyama 2017年第8戦もてぎ レースレポート

▱決勝
 決勝が行われる12日の朝、ツインリンクもてぎは気温は低いものの、雲ひとつない快晴に恵まれました。スタート直前のウォームアップ走行に臨んだライアンから「マシンは大丈夫。かなり速いと思う」との報告を受けたチームは、最後尾からポイント圏内を狙い、起死回生の策を講じることにしました。
「とにかく抜いて前に出るしかないのですが、ただ抜いても上位進出は難しい。そこで、リスクを負うことにはなりますが、タイヤ無交換作戦で行きたいと考えました。昨年のこのサーキットでは同じ作戦で優勝しましたし、今回のダンロップタイヤはそのときに近いスペックなので、おそらく行けるのではないかと」とは一ツ山。

 そして、午後1時37分、53周、250kmのレースがスタート。ウォームアップ走行で好感触を得たライアンは、序盤から周囲よりも1秒半から2秒ほど速いペースで周回を続け、最後尾の30位から見る見るポジションをアップしていきます。早めにピットストップを済ませるチームがあったため暫定の順位ではありましたが、20周目には4番手、30周目には2番手、さらに、31周目にはトップにまでポジションをアップしたのです。ライアンが無線で「少しフロントタイヤがきついかもしれないけど、まだまだ行けるよ」と話したことから、チームはタイヤの無交換作戦を決行。「タイヤを交換すれば、柳田をポイント圏外で戻すことになります。しかし、タイヤ無交換なら5〜6位で戻れる。そこで、思い切ってタイヤ交換なしというリスクのある選択をしたのです」(一ツ山)。

 ステアリングを託された柳田は6番手でコースに復帰。給油により重量が増し、マシンバランスも変わったことで、タイヤの状況はさらに厳しくなります。そのため、柳田はポジションを2つ落としたものの8番手を死守。「最後はリヤタイヤも消耗が激しかったのですが、幸い9位との差があったので、意図的にペースを落とさせて、なんとかゴールを迎えることができました」(一ツ山)。これにより、#21 HitotsuyamaAudi R8 LMSはポジションを22上げて8番手でゴールし、ポイントを獲得しています。

Hitotsuyama Audi R8 LMS
リチャード・ライアン

決勝結果
P1 #65 LEON CVSTOS AMG 黒澤治樹/蒲生尚弥
P2 #55 ARTA BMW M6 GT3 高木真一/ショーン・ウォーキンショー
P3 #4 グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口信輝/片岡龍也
P8 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS リチャード・ライアン/柳田真孝

チーム代表 一ツ山亮次のコメント

結果的にはベストに近い戦略と走り方だったと思います。もしも、予選をしっかりと走ることができて、シングルグリッドからスタートしていたら、間違いなく表彰台は行けたんだろうなぁと思うと、悔しさがこみ上げてきます。その一方で、最後尾スタートというどん底の状況から、しっかりと見せ場をつくることができた点には、とても満足しています。それから、このレース運びが認められて、Z F ベストメカニック賞をいただくことができました。チームのみんなで勝ち取った賞ですね。シーズンを通じてマシンが決まれば上位進出ができることは十分証明できました。残念ながら、今日のように予期せぬトラブルに泣いたシーズンでしたが、この経験を次の年に生かしていけるようしたいと思います。
今シーズンの開幕にあたっては、シリーズチャンピオンを目指すと言ったものの、実際に始まってみるとそこからはほど遠い状況が続きました。いつも応援してくださっているファンや関係者の皆さんには本当に申し訳ありませんでした。それにもかかわらず、毎回サーキットに足を運んでくださった皆さんには、本当に感謝しています。来シーズンは常にモニターに映し出されるチームになれるように、オフシーズンに体制を整えますので、引き続き来年も応援よろしくお願いいたします。

Audi Team HitotsuyamaはZFアワードを受賞した


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