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投稿日: 2019.02.26 14:26
更新日: 2019.03.26 13:04

スーパーGT500クラスの共通部品《ターボチャージャー》をどこまでご存知ですか?【マレーシアテスト・マニアックコラム】

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Blog | スーパーGT500クラスの共通部品《ターボチャージャー》をどこまでご存知ですか?【マレーシアテスト・マニアックコラム】

 特にスポーツランドSUGOの最終コーナーなどは、前方走行車両がダートにはみ出して砂埃を巻き上げることが多く、それによってタービンブレードにダメージを負うことが過去にあったそう。メンテナンスは基本的には各セッション後にフィルター掃除を行い、レース後にターボチャージャーの確認を行うとのこと。

 年間使用数に制限がない部品なのでダメージを確認した場合は新品と交換するが、ダメージが確認されたターボチャージャーでも使用可能と判断すればテストなので使用するとのこと。また、マイレージの蓄積や使用不能と判断されたターボチャージャーは、コスト的な点からオーバーホールはせずに新品を購入するとのことでした。

 ちなみにターボチャージャーを購入する際は複数個を注文することが多いが、基本的には個体差は極めて小さく、選定して使用するといったことはないそうです。

 なるほど、少しづつですがGT500のターボチャージャーについて分かってきました。

 それでは次はホンダさんに聞いてみましょう。スーパーGTマレーシア・テスト ブログ

 株式会社本田技術研究所ホンダGTプロジェクトリーダーの佐伯昌浩エンジニアにお話をお聞きします。まずターボチャージャー単体を見せていただけることになり、私を含め取材陣のテンションが一気に上がります。スーパーGTマレーシア・テスト ブログ

 クラス1=GT500のターボチャージャー《ギャレット製GTR3576R》です。過去にモーターショーなどの展示やGTA(GTアソシエイション)からの広報写真などはありましたが、最前線のターボチャージャーの公開は初めてではないでしょうか。

 もうこの頃の私の興奮度はMAXです。

 ちなみにこのターボチャージャーのお値段、おおよそ軽自動車が1台買えるぐらいの値段だそうです。

 一緒に見ていたオートスポーツ本誌編集長の「もうこれは三面図撮影させてもらうしかない」のひと言から、全周囲を撮影します。スーパーGTマレーシア・テスト ブログ GT500ギャレット製ターボチャージャー

 まずはコンプレッサー側から。タービンブレードとハウジングのクリアランスに興奮します。許可をいただいてタービンブレードを回させて頂きましたが、なかなかトルクがあります。タービンブレードも重量のあるものが装着されているとのこと。

 反対の排気側です。過去にはエキマニとハウジングを接合する部分にクラックが入ったこともあったそうです(Garrettのtの下、ちょっと凹んでいるところ)。スーパーGTマレーシア・テスト ブログ GT500ギャレット製ターボチャージャー

 コンプレッサー側と排気側の接合部を見ます。青くアルマイト処理された部分はオイルラインになります。スーパーGTマレーシア・テスト ブログ GT500ギャレット製ターボチャージャー

 興奮したまま反対側も見ましょう。佐伯エンジニアによるとターボチャージャーはGT500クラス、クラス1規定の共通部品ですが、画面中央に見えるオイルラインの形状は各メーカーによって違うと思うとのこと。スーパーGTマレーシア・テスト ブログ GT500ギャレット製ターボチャージャー

 排気側ハウジングの絞り込み、オイルラインの部品形状が美しいです。画面中央から下に伸びる銀色の線はタービン軸の回転数を計測するセンサーのケーブルになります(興奮状態にあり聞き忘れていましたが、後日、確認させて頂きました)。

 コンプレッサー側タービンブレードのまわりにはサージング領域を広げるスリットが設けられています。この部分が加給時にもっとも負圧が高くなり、タービンブレードへの負荷も高くなるところと思われます。スーパーGTマレーシア・テスト ブログ GT500ギャレット製ターボチャージャー

 それでは佐伯プロジェクトリーダーにNSX-GTに関してお話をお聞きしましょう。スーパーGTマレーシア・テスト ブログ GT500ギャレット製ターボチャージャー

●スーパーGT・ホンダNSX-GTのターボチャージャー運用法


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