「富士は37号車と1コーナーで接触してしまって、右側のエアロがほとんど壊れてしまってなくなって、それが影響してドライになってもコンディションとうまくかみ合わせることができませんでした。接触によってエアロが壊れてダウンフォースが減ってしまっているのも影響していると思いますが、ピックアップがひどい状況でした」と佐々木。

 ミシュランを装着するMOTUL AUTECH GT-Rも富士では2位となりながら、ロニー・クインタレッリが同じくタイヤのピックアップの問題でZENTとの優勝争いから脱落している。富士が低い気温のレースで持ち込みのタイヤが稼働温度域を外すとピックアップは起こりやすくなると言われているが、ドライバーの運転の仕方にも左右されるようで、原因は分かっていない。

 今週末の鈴鹿では気温が予想外に高くなっており、タイヤの問題が懸念されるが、そこは各陣営で見方が異なるようだ。まずはカルソニックの佐々木大樹。

「鈴鹿はダウンフォースが強いサーキットですし、あとは今回、気温が高いというのがあるので、ピックアップはしづらい状況だと思います。一発の速さはあると思っていますが、これだけ暑いのでロングランは普通にタイヤのタレの勝負になると思います」

 一方、ARTAの伊沢はピックアップの不安を隠さない。

「気温が高いですが、2年前の鈴鹿1000kmの時にも僕はピックアップが起きて普通に走れなくなってしまったので、僕にとってはそうならないのが一番大事ですね」と伊沢。

 どうやら富士でピックアップの問題が起きなかったのはレクサス陣営だけのようだが、果たしてこの鈴鹿ではどうなるか。37号車KeePer TOM’S LC500は昨年の鈴鹿でも3位になっており、ウエイトハンデわずか5kgのau TOM’S LC500とともに、レクサス陣営のなかでの今回の優勝候補に挙げられる。

 その優勝争いとともに、もうひとつ注目したいのがラインキング上位組のポイント争いだ。近い将来のチャンピオン争いにもつながるだけに、23号車MOTUL GT-R(WH49kg)、38号車ZENT(43kg)、8号車ARTA(24kg)、1号車RAYBRIG(22kg)のレース中の順位関係がどうなるのか楽しみだ。ZENTの立川も当然、今回のターゲットに23号車MOTUL GT-Rを挙げる。

■GT500クラスのランキング上位陣の戦いと、レクサス陣営が狙う中盤戦の戦い方

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