オープニングラップで1台のGT-Rの先行を許すも、すぐ脇に並んだNSXはパスしてまずはポジションキープからのレース開始に。その後は前後ともにやや間隔を開けた位置につけて、黒澤選手はコンスタントに周回を重ねていく。
その理由は19周目に明らかになる。ミニマムの周回数でピットに入り、蒲生選手と交代、タイヤ交換、給油を済ませコースに戻る。これにより、LEON PYRAMID AMGと蒲生選手はいったん大きく順位を落とす格好にはなったものの前後には同じクラスの車両が存在しないクリアなゾーンでの走行が可能に。ハイペースでの周回を重ねることが可能となり、ライバルのピットインとともにポジションを上げ時には目の前に現れた車両をオーバーテイクし続けていく。
好都合だったのは、35周目からアクシデントに見舞われたGT500車両を回収するため、5周にわたってセーフティカーが導入されたこと。これにより、先行する車両との差も一気につまり、全車がドライバー交代を済ませた時には5番手に浮上する。だが、それだけに蒲生選手の快進撃は留まることを知らず、49周目には4番手に上がり、続けて3番手の車両にも迫っていく。
相手はターボ車とあってストレートで引き離される展開が続くも、最終ラップのターン5でスピンを喫したことで一気に突破口が開くことに。土壇場でLEON PYRAMID AMGは3番手に浮上し、黒澤選手と蒲生選手は今季初めて表彰台に上がることとなった。
次回のレースは富士スピードウェイを舞台に、8月3~4日に開催される。チームのホームコースであり、そして500マイル(約800km)の長丁場は戦略を駆使して結果を得ることが得意なチームにとっては、大量得点を得る最高のチャンス。
39kgのウエイトハンデを背負って、楽な戦いは許されないだろうが、一気にランキングを押し上げる機会となることを期待したい。
決勝を終えて
溝田監督
「タイで、今季初表彰台に上がることができ、毎年応援に来てくれているチームスポンサーのタイ・ピラミッドの方達に良い所を見せられて良かったです。次戦の富士でも、継続して上り調子で頑張ります」
黒澤選手
「我々のできることは、すべてできたと思います。GT-Rの2台はストレートが速かったから抑えられなかったけれど他のクルマは抜けたし、トップ集団にもついていけたから、それは良かったと思います」
「あらかじめ早めのピットインは決めていて、その後は蒲生選手が頑張ってくれたし何よりセーフティカーが出たから、あのタイミングで良かった。もし引っ張っていたら、この成績はなかったでしょう」
「毎年応援に来てくれている、チームオーナーの会社、THAI PYRAMIDのスタッフのみなさんの前でいい成績を出したかったから、こうして表彰台に上がれて良かったです!」
蒲生選手
「ペースも良くて、タイヤも最後までタレませんでした。ちょっと(3番手だった車両を直接)抜くまでにはいかなかったんですが、GT500とのタイミングがうまく噛み合ってその間をうまく抜けたという感じでした。本当に運が良かったです。この流れで後半戦も頑張ります」
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