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スーパーGT ニュース

投稿日: 2019.08.13 14:32
更新日: 2019.08.13 14:35

31号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 2019スーパーGT第5戦富士 レースレポート

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スーパーGT | 31号車TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT 2019スーパーGT第5戦富士 レースレポート

決勝レース(177 周)
8月4日(日)13:40~

 スタート進行の開始と同時に行われる20分間のウォームアップは、嵯峨選手からの走行となった。ピットロードのオープンと同時に走行を開始し、すぐピットに戻って中山選手とのドライバー交代の練習を行うことに。

 当初の予定では、そのまま最後まで中山選手が走り続けることになっていたが、赤旗による10分間の中断が。想定どおりの連続周回はできなかったものの、1分40秒671を記録し、決勝に向けてはまずまずの手応えを得ることとなった。

 赤旗中断によって、その後のスケジュールはすべて10分遅れとなり、13時40分に決勝レースが開始される。気温は33度、路面温度は51度にまでついに達した、極限の状態の中、スタート担当の中山選手はオープニングラップのうちに、まずは2ポジションアップに成功。

 ただし、今は我慢の時と先行する車両とペースを合わせて周回を重ね、アクシデントを抱えた車両が現れるたび、順位を上げて行く格好としていた。

TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(嵯峨宏紀/中山友貴)
TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(嵯峨宏紀/中山友貴)

 26周目、#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTは最初のピットストップを行い、嵯峨選手をタイヤ無交換で送り出す。ロスを最小限としたことで序盤とほぼ変わらぬポジションで、レースに復帰した一方で、40周を過ぎたあたりからペースが鈍り始め、何度も後続車両の先行を許すこととなってしまう。どうやら無交換作戦が裏目に出てしまったようだ。

 そこで60周目、2回目のピットストップ以降はすべてタイヤを交換することに作戦を切り替え、中山選手にスイッチ。そこからは再びコンスタントに周回を重ねるようにはなったのだが……。

 それから8周後、GT500車両のアクシデントによってSCがコースに入るが、まだ2回目のピットストップを終えていない暫定トップの後ろにいたという、またしても不運に見舞われてしまう。取り返せない1周の差がついたことで、これで勝負権が失われる。

 それでも諦めることなく、#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTは周回を重ねていき、95周目に嵯峨選手への、そして129周目に中山選手への最後の交代を行なった。途中にもう一度、SCランがあったことから最大延長時間に達し、当初の予定より2周早いチェッカーとなったが、#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTは160周の走破を果たし、18位でフィニッシュ。

 もちろん納得のいく成績ではないが、5時間近い長丁場をノートラブルでしっかり走りぬいたことで、また多くの収穫を得ることとなった。

 次回のレースはオートポリスとなるが、翌週にはスポーツランドSUGOでの公式練習が開催され、もちろん#31 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTも参加の予定。今回、見つかった課題をしっかりテストでクリアすることができれば、オートポリスではきっと巻き返しを図ってくれるだろう。

TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(嵯峨宏紀/中山友貴)
TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT(嵯峨宏紀/中山友貴)

嵯峨宏紀選手

「無交換のスティントは思っていたよりペースが上がらず、苦しいレースになってしまいました。シフトダウン時のレスポンスが悪く、リアタイヤのロックを繰り返したことから摩耗がきつくて悪戦苦闘。その間にSCがちょうど周回遅れになるところで入っちゃって、もうどうしようもなくなってしまいました」

「そもそも予選の順位が響き、そういう状況……。次のSUGOテストもあるし、何とか、一発タイムに対して改善させたいと思います」

中山友貴選手

「決勝のペース自体は非常に良くて、いろんなトライしたことが染みついてきて、だんだんと力はついてきているのですけど、予選でやっぱりニュータイヤのピークグリップっていうのを、まだクルマで引き出せていないことが、決勝にも影響してしまったという感じですね」

「SCのタイミングで遅れを取ってしまったのも予選順位が悪かったことが影響していると思うので、すごく厳しい戦いになってしまいました。とはいえ、またひとつクルマとしては進化したと思うし、来週のテストでしっかりとクルマを良い状態にしていって、後半3戦に臨みたいと思います」

金曽裕人監督

「決勝に関して大失敗だったのは、2スティント目をタイヤ無交換で行ったことでした。タイヤとしてもパフォーマンスはありましたが、ブレーキで自らタイヤを減らしてしまう悪循環を繰り返してしまった。それとSCとの間の悪さ。2戦連続です。そこで周回遅れとなったことで勝負権を早々に失ったことで、残念な結果になってしまいました。運も悪かったですね」

「ただ、その後は全部タイヤを換えていって、クルマの動きとか何か足りないところも分かったし、今のクルマのパフォーマンスに底力はあるのが理解できましたので、その底力をしっかり形にして行きたいと思います」

「見えないものを必死に見にいって、ようやく見えてきたレースだったので、僕自身の満足度、それと進化の可能性はものすごく高かった。改善を繰り返し結果に早く結びつけたいと思います。そのためにも不眠不休で必死に努力していきます!」


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