「(ホッケンハイムで行われた)今年の開幕戦では優勝したから、最終戦も勝って終われればいいね。この週末はウエットコンディションになるだろうから、BMWにはチャンスがあると思う。今シーズン、特に後半に入ってから苦労したから、表彰台か、できれば優勝で締めくくりたいと思っている。僕たちのマシンはウエットで重要なマシンバランスが良いから、トリッキーなコンディションではチャンスがあるよ」と、その言葉どおりに、午後のセッションではトップタイムをマークして、今週末の本命の1台であることを印象づけた。

 最後はジェンソン・バトンとも親しく、F1フォース・インディアで日本のファンにも馴染みのなるポール・ディ・レスタ(アストンマーティン・バンテージDTM/Rモータースポーツ)。2010年にはDTMでもタイトルを獲得している。

「(デビューシーズンのアストンマーティンも)経験を積んでチームの戦略や動きがかなり改善された。各ラウンドの走り始めはアウディとBMWとの間に大きなタイム差があったが、シーズンが進むにつれて差を詰めている。この週末は生産的な仕事をして、来シーズンにつなげたいと思う」とディ・レスタ。日本に馴染みのあるディ・レスタだが、残念ながらアストンマーティンは11月の富士での交流戦を欠場することになった。

「日本のマニュファクチャラーとスーパーGTとのコラボにはずっと期待していた。何年もの話し合いの末に、やっと交流戦が実現したわけだから、アストンマーティンも日本で走ることを希望していた。でも、僕たちはアウディやBMWのように自動車メーカーが直接携わっているプロジェクトとは違うので、規模を考えるといろいろな制約があって……。まず我々がやるべきは、冬の間にマシンの開発を進めることだという判断を下した」と、苦しい事情を説明するディ・レスタ。

「今週末に走るスーパーGTのマシンは、主に空力面で数年前のDTMのように開発の幅が与えられている。我々が考えるべきことは、お客さんに喜ばれるエンターテイメント、ショーを見せることだから、この週末を通して(異なるマシンの)パフォーマンスをいかにバランスさせるかを全員が学ばなくてはならないと思う」

「カギとなるのはタイヤだろう。日本でハンコックタイヤのテストをしたそうだけど、短時間ですべてわかるほどシンプルではないから、温度や内圧の管理が難しいだろうね」と、現実的な問題点を指摘したディ・レスタ。

 実際、日本側のドライバ-、チームからも経験のないハンコックのドライ、そしてウエットタイヤに頭を悩ますコメントを聞いており、その習熟が今週末の大きな焦点となることは間違いないが、なんとかDTMのチャンピオンたちだけでなく、DTMドライバー、そしてチームを驚かすような活躍でスーパーGTの健在ぶりをアピールして、彼らを慌てさせるようなコメントをなんとか言わせてほしい。

スーパーGTマシンが参戦するDTM第9戦ホッケンハイム
金曜1回目のセッションでクラッシュしてしまったLEXUS TEAM KeePer TOM’S。2回目はカーボン地のボンネットで走行

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