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スーパーGT ニュース

投稿日: 2020.08.09 09:12
更新日: 2020.08.09 10:29

1秒以内に14台の超僅差の予選。明暗わかれた優勝候補たちと復調気配のGT-R《GT500予選あと読み》

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スーパーGT | 1秒以内に14台の超僅差の予選。明暗わかれた優勝候補たちと復調気配のGT-R《GT500予選あと読み》

 石浦同様、不本意な予選となってしまったのが、同じく今回の優勝候補の1台、WAKO’S 4CR GRスープラだ。大嶋和也が予選Q1を6番手で通過し、予選Q2は坪井翔が担当。しかし、坪井はまさかの8番手となってしまった。坪井が振り返る。

「予選Q1からQ2に向けてセットアップをアジャストしていったんですけど、それがちょっと悪い方向にいってしまったのと、路面温度が下がってしまったのが僕らにとっては良くない状況になってしまいました。その上、クルマ側のトラブルといいますか、パワステに問題があって、100Rの出口でパワステの問題で変な挙動を起こして、スピンするかと思うような大きなミスにつながってタイムロスしてしまいました」

「そのミスがなかったとしてもトップのタイムは見えないですけど、3番手くらいは見えていたと思うので、残念すぎるというか、悲しい予選になってしまいました。今日はすべてがうまく噛み合いませんでした。決勝は前回のように追い上げる展開になると思いますけど、クルマとしてはロングランに強いですし、開幕戦よりは前の位置でスタートできるので最後まで諦めずに頑張りたいと思います」と決勝に期待する坪井。

 今回はホンダNSXが活躍することとなったが、ニッサンGT-R陣営としても着々と復調の気配を見せる予選となった。12号車カルソニック IMPUL GT-Rが4番手を獲得し、MOTUL AUTECH GT-Rも5番手と2台のGT-Rが決勝に望みをつないだ。予選Q1を7番手で通過したMOTUL GT-Rの松田次生が振り返る。

「クルマは今回、すごくフィーリングが良くて走り出しから悪くなかったんですけど、やはりNSXが一発が速いので、どこまで太刀打ちできるのか。選んだタイヤはちょっと硬めのタイヤなので、Q1突破はギリギリかなと思っていましたけど、最後のアタックでしっかりとQ1通れて、ロニー(クインタレッリ)さんも5番手なので悪くはないですけど、やはり目指しているのはトップなので、まだまだやらなきゃいけないことは多いかなと思います」

「クルマは前回からセットアップを変えてきました。自分たちのセッティングの方向性、前回、自分たちのダメだった部分を見直して、今回ちょっとトライしてセットアップをもってきました。それが結果として良かったと思います。セクター3が良かったですが、あれだけセクター3を速く走ることができれば、レースでも結構勝負はできると思うので、決勝はじっくりと前に行ければと思います」と次生。
 
 開幕戦ではGRスープラの圧倒的な強さとともに、ニッサンGT-R陣営の厳しさも浮き彫りになってしまった。

「前回の結果だけでなく、厳しい状況なのは分かっていましたので(苦笑)。開幕戦のあとはこれ以上悪くなることはないと割り切って、あとはしっかりとクルマをどこまでトップに追いついて、追い越すところまで持って行ければなと思います。今回、レースでは表彰台には行きたいですけど、相手も速いですし、タイヤ選択も分からないですので楽なレースにはならないと思いますので、まずはしっかりとレースで走りたいと思います」

 予選Q1のタイム差は、トップから1秒以内に14台という、超僅差の戦いとなった第2戦富士の予選。ほんのわずかなミス、トラフィック、セットアップの違いが大きく明暗を分ける結果となった。そのなかでもARTAの福住仁嶺は予選Q1の1コーナーでタイヤロックさせて右フロントタイヤにワイヤーが表面に見えるくらいのフラットスポットを作りながら、8番手でギリギリQ1を突破して、Q2の野尻智紀のポールポジション獲得につないだ。

 いろいろ綱渡りとなった今回の予選だが、果たして決勝では今回もGRスープラ勢が前回同様の強さを見せるのか、それともNSXが予選の速さのまま逃げきるのか。それともカルソニック、ニスモが逆襲するのか、さまざまな意味で今後の試金石となりそうだ。


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