決勝レース前のウォームアップで、ようやく周回を重ねることができた永井選手は、その間に1分39秒308をマーク。トラブルがすっかり解消されて、スムーズに走行できたことに対し、永井選手のみならずスタッフ一同、安堵した。残り7分間は織戸選手がドライブし、最後に1分39秒508を記録することとなった。
気温は21度、路面温度は29度と、土曜日とほとんど変わらぬ安定したコンディションのなか、決勝レースのスタートが切られるが、いきなりセーフティカー(SC)が導入される、波乱の幕開けに。GT500に接触があり、デブリとコース脇に停止した車両を回収するためだ。
レース再開は4周目。SCランの間にしっかりタイヤの内圧を整えていた、スターティングドライバーの永井選手はリスタートも完璧に決めて、前をいく車両をロックオン。さっそく1台を捕らえて、#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTはスタンド前に戻ってくる。
その後もオーバーテイクを試みるのだが、相手はFIA-GT3とあってストレートで離される展開が続いたことから、予定を早めて24周目にはピットイン。交代した織戸選手はオーバーテイクショーを続け、40周目には22番手に浮上。
それから4周後に、さらに1台をかわしていく。緊急ピットインを余儀なくされた車両もあって、20番手に上がった後も激しいバトルを繰り返すが、やはりストレートパフォーマンスに勝るGT3を抜きあぐねていた。結果、そのままの順位でゴールすることとなるのだが、ノートラブルでしっかり完走を果たし、しかもチームランキングの3ポイントを、前回に続いて獲得できたことの価値は何より大きい。
続く第6戦は10月24〜25日に、今年2回目のレースとなる鈴鹿サーキットで開催される。レース内容も向上してきたこともあり、そろそろ#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTにも大暴れの予感も。活躍をご期待いただきたい。
永井宏明選手
「無事完走できて良かったです。クルマには最後まで問題ありませんでしたし、ヨコハマタイヤのパフォーマンスも高かったです。セットの方向性も落ち着き、これでようやくスタートラインに立てたような感じがします。次の鈴鹿は我々のホームコース。今度こそ入賞を目指しますので、引き続き応援の程、よろしくお願いいたします」
織戸学選手
「終始、いい感じのバトルができたんですけど、ストレートスピードが足りず、もっと抜きたかったのですが、そこが残念でした。でも、やっとトラブルなく最後まで走りきれ、自分たちのペースがどのあたりかも確認できました。ヨコハマタイヤも最後まで安定した性能がでており、セットも良かったのでこの流れで、次の鈴鹿に挑みたいと思います。前戦の鈴鹿のリベンジを果たしたいです」
金曽裕人監督
「決勝で流れを取り戻しました。安定した速さで、オーバーテイクを繰り返し9台抜き。20番手でチェッカー。予選が良ければ入賞は間違いないマシンと考察できます。次戦鈴鹿は土曜日からの流れを大切にしたプログラムで進めていきたいと思います。余計なチャレンジを盛り込まずに、ドライバーが戦いに集中できる様に、心して鈴鹿に挑みたいと思います!」
