決勝前20分間のウォームアップで、最初に#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTに乗り込んだのは、今回もスタート担当の永井選手。ここではすぐにピットに戻り、微調整を行ってから本格的に走行を開始する。いきなり永井選手は2分0秒673をマークし、残り7分で織戸選手と交代。織戸選手も好感触を得たこともあって、早々にピットに戻ってくることとなった。
しかし、気分上々だったのは、そこまでだった。決勝レースでは、オープニングラップのシケインで、ブレーキングでコントロールを失った車両に追突され、大きく順位を落としてしまったからだ。そればかりか足回りにもダメージを負って、ステアリングがずれた状態になってしまう。それでも諦めずに走り続けた永井選手は、S字でのクラッシュによるセーフティカーラン明けとなる、25周目にピットイン。織戸選手にバトンを託すこととなる。
徐々にダメージはひどくなっていき、コース上に留まることさえ困難な状態で、背後からのプレッシャーを受けることはなかったが、前を追うことも許されず。それでも必死にチェッカーまでマシンを導き、20位での完走を果たすこととなった。
次回のレース、シリーズ第7戦は11月7~8日にツインリンクもてぎで開催される。クルマの状態はかなり向上しているだけに『今度こそ!』の期待がかかるのは言うまでもない。
永井宏明選手
「また1周目にぶつけられて、レースが台無しになってしまいました。シケインで止まりきれなかったクルマに追
突されたんです。足回りにもダメージがあった、普通に走れる状態じゃなくなったのですが、なんとか完走はできましたけど……。本当にみんなで頑張って、スタートラインに並ぶまではずっといい調子で来ていたので、これでレースを落とすのは本当に痛いですし、悔しいです。切り替えてやるしかないので、しっかり次に向けて準備していきます」
織戸学選手
「ミサイル食らって終わりました。クルマが壊れました。足回りが曲がっちゃって、その後は無理。ハンドルは曲がっちゃって、コースにいるのが精いっぱいで、Rd4モテギのミサイルよりもひどかった。なんとか完走はできたけど、本来はもっともっといいレースができたはず。残念でしょうがない。次はみんな、また軽くなるけど、頑張るしかないね」
金曽裕人監督
「またぶつけられてしまいました……。決勝前のウォームアップまでは『いい夢、見られたね』って。永井選手もあんなに速かったし乗れていたのに……。タイヤも良かったし、クルマとしても決まっていたし、ドライバーとしても乗れていたので、非常に残念です。スタート直後にすべて台無しになってしまいました。残り2戦しかありませんけど、このままじゃ終わりません。どちらも入賞を目標に、またしっかり準備を整えていくつもりです」
