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スーパーGT ニュース

投稿日: 2022.08.10 12:46

TGR TEAM SARD 2022スーパーGT第4戦富士 レースレポート

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スーパーGT | TGR TEAM SARD 2022スーパーGT第4戦富士 レースレポート

■ウォームアップ走行

7日(日)12時30分から開始されたスタート前20分間のウォームアップ走行は、気温26度/路面温度31度の晴れのコンディション。まず関口がミディアム系のタイヤをベディング。続いて2周目からは中山がハード側タイヤをベディング。3周目から中山が本格的に決勝用のクルマの状況を確認。9周目からは再び関口がクルマを確認した。ウォームアップ走行はトータル11周を走行し、5周目に中山がマークした1分30秒403で8番手タイムとなった。

■決勝レース
第1スティント:関口が2台抜きながら冷静にミッションを遂行

 7日(日)14時決勝スタート時点は、直前に一時的な降雨がありコースとグリッド上を濡らしていった中、気温26度/路面温度33度で雲が多いものの晴れ間も見えるコンディション。夏休みとあって大勢のファミリー連れなどの観客がサーキットを訪れ、コースサイドにはカラフルなテントやパラソルで賑わった。久しぶりの静岡県警白バイとパトカー先導によるパレードラップ、およびフォーメーションラップ1周追加(計2周)により1周減算の99周でレースは争われることになった。整然とした隊列でスタートが切られ、6列目アウト側となる12番グリッドから進取果敢に勝利へ突き進んでいったDENSO KOBELCO SARD GR Supraは、スタート担当の関口が虎視眈々とチャンスを狙いながら様々なレース戦略プランが遂行できるために冷静沈着な走りの序盤。16周目には1コーナーでペースを遮られていた64号車から10位のポジションを奪うと後続を引き離し、36周目には同じく1コーナーで100号車を仕留め暫定6位に浮上した。不測の事態を想定しながらも1回目ピットインを引っ張る戦略を敢行。前とのギャップを削るとともに燃費を稼ぐ関口は戦略の幅を大きく拡げるクレバーな走行を続けていった。

2022スーパーGT第4戦富士 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)
2022スーパーGT第4戦富士 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)

第2スティント:中山が安定した走行でポジションアップ

 42周目に全車中最後にピットインをすると暫定8位で中山が戦列復帰。1分30秒台から31秒台で安定した走行を続け、55周目に17号車をパスして7位に順位を上げると、FCY(フルコースイエロー)導入を挟みながら中山は次の最終スティントを見据えながら周回を積み重ねていった。この安定したミドルスティント中に、現状のデータから様々なレース戦略をアジャストして組み上げるハードワークをチームが行った結果、2回目のピットインは更に上位を狙うべく、事前に立てていたプランの1つであるタイヤ無交換と中山のダブルスティントで連続走行させるという大胆な作戦を敢行することとした。

2022スーパーGT第4戦富士 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)
2022スーパーGT第4戦富士 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)

第3スティント:中山が闘志あふれる走りで6位チェッカー

 2回目のピットストップを他車よりも15秒以上も速くピットアウトすると中山はラストスティントを貪欲に突き進んでいった。81周目、追い上げてきた8号車との5位争いのマッチアップではGR Supraコーナーでアウト側に寄せられて出されて一瞬抜かれるも、最終コーナーでインに飛び込み、すぐに抜き返すバウンスバックで5位を奪い返す闘志あふれる中山であったが、直後に無線でレースディレクターから順位を戻すよう判定があり、1コーナーで8号車に順位を譲って先行させる悔しいデュエルとなった。レース終盤は前後の5位8号車と7位14号車とのギャップが一進一退の展開となったが、中山は6位を守り抜いてチェッカーを受けた。

 DENSO KOBELCO SARD GR Supraは、この第4戦は逆境からの始まりではあったが、決勝では進取果敢に見事にそれを力強く跳ね返し、チーム一丸となった冷静かつ大胆に攻めたレース戦略と走りで健闘を見せる6位フィニッシュとなった。ドライバーポイントは5点を獲得(計16点)、チームポイントは8点を獲得(計26.5点)し、ともにランキング10位となった。

2022スーパーGT第4戦富士 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)
2022スーパーGT第4戦富士 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)

■関口雄飛

「想定以上に路気温が低くて、うまく持ち込みタイヤが発動しないのかと心配になりましたが、ある程度は良い感触でした。決勝は長距離のレースで色んな作戦を事前に考えていたので、自分のスティントでピットインを引っ張る戦略と燃費をうまく稼いで、雄一につなげて順位を上げられ良いレース展開となりました。次の鈴鹿では同じ450kmですが、また色々な作戦を事前に考えて、今回のことも活かして頑張ります。引き続きご声援よろしくお願いします」

2022スーパーGT第4戦富士 関口雄飛(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)
2022スーパーGT第4戦富士 関口雄飛(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)

■中山雄一

「関口選手に出来る限り1stスティント引っ張ってもらって、自分の2nd3rdスティントはタイヤ無交換でつなげました。作戦はうまくいって大きく順位を上げることができたので、考えられる中で1番良い選択をチーム全員でやりきることができたと思います。でもこの結果には悔しさが残ります。次戦鈴鹿では絶対リベンジします。速くて強いレースを見せられるように頑張りますので、次の鈴鹿でも皆様の熱いご声援をよろしくお願いいたします」

2022スーパーGT第4戦富士 中山雄一(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)
2022スーパーGT第4戦富士 中山雄一(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)

■監督:脇阪寿一

「持ち込みタイヤを決めることや作戦プランなど事前に多くの想定を精度を上げてシミュレーションして臨んだ今季2回目の富士。走り出しの色々な条件からスピードが無かった公式練習走行と予選から、打って変わって決勝では、雄飛と雄一の走り、チームメンバーの頑張りと作戦で、今考えられるベストなレースができたと思っています。でも、優勝を狙っていただけに、やはり悔しい。引き続き、優勝目指して挑戦し続けます。次の鈴鹿でも皆様の応援をよろしくお願い申し上げます」

2022スーパーGT第4戦富士 脇阪寿一監督(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)
2022スーパーGT第4戦富士 脇阪寿一監督(DENSO KOBELCO SARD GR Supra)


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