一方、レクサスやニッサン勢に対して、テストのタイムで遅れをとった印象のあるホンダ勢は苦戦も覚悟の状況か。100号車RAYBRIG NSX CONCEPT-GTを駆る伊沢拓也は「2回のテストをみるとタイムに関してはすごくいい状態とは言えないですね。乗っている感覚はセットアップも含めて悪くないですが、いかんせんタイムが他のメーカーと比べて良くはないので、そこはホンダ全体として改善していかないと現状のままだと開幕戦は厳しい戦いを強いられるでしょう」と渋い表情だ。
それでも、8号車を駆る野尻智紀は「テストの結果ではレクサスやニッサン勢に水をあけられた感じはありますが、テスト自体は順調に進みましたし、今回も新しいことを持ち込んでいます。ロングランでは差も縮まっているという認識なので、ニュータイヤからロングランまでの落ち幅を少なくするようなセットアップ等に重点をおいて、レースをしっかり戦いたいです」とコメント。伊沢も「一発の速さはなくてもレースになれば戦える部分もあると思う。そこをうまくやっていきたいですね」と決勝での戦いに臨みをみせている。
岡山は抜きにくいレイアウトなのはもちろん、今年のテストで明らかになったGT300クラスのスピードアップも無視できない。いかにGT300マシンをうまくオーバーテイクし、集団でのロスを最小限に留めることができるのかも、速さと同様に重要な要素となるだろう。
テストの結果通り、レクサス勢やカルソニックといったブリヂストンタイヤを履くマシンが速さを見せるのか。それとも、ミシュランタイヤを履くチャンピオンが巻き返してくるのか。レースでのホンダ勢の戦いからも決して目は離せない。
スーパーGT第1戦岡山は、明日9日に激戦の火蓋が切って落とされる。