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投稿日: 2022.11.05 23:42

LMcorsa 2022スーパーGT第8戦もてぎ 予選レポート


スーパーGT | LMcorsa 2022スーパーGT第8戦もてぎ 予選レポート

S-GT2022 rd8 Motegi QF
LMcorsa REPORT
♯60 Syntium LMcorsa GR Supra GT

公式練習の走り始めからマシンの感触は悪くないものの
ラップタイムが伸びず、予選でも苦戦をしいられ予選Q2への進出を逃す
明日の決勝レースは19番手からポイント圏内を目指して戦う

 4月16日〜17日に岡山国際サーキットで開幕したAUTOBACS SUPER GTの2022年シーズンが、11月5日-6日にモビリティリゾートもてぎで開催される第8戦で幕を閉じることになる。今季も年間8戦のシリーズ戦で競われているSUPER GTは、4月の開幕戦のあとに富士スピードウェイ、鈴鹿サーキット、スポーツランドSUGO、オートポリスの5箇所の国内サーキットをまわり、モビリティリゾートもてぎで最終戦を迎えることとなった。

 GR Supra GTにマシンをスイッチし2年目となったLMcorsaは、昨年のシリーズ3位を上回る成績を収めるためにシーズンオフからジオメトリーの調整や空力パーツのアップデートなど懸命な作業を行なってきた。だが今季はBoP(性能調整)によってリストリクターのサイズが下げられ、最高出力が抑えられてしまった。もともとライバル勢のGT3に対して加速性能は劣っているが、コーナリングスピードが速いというのがGR Supra GTの特徴だった。今季のBoPの調整は、加速性能がさらに抑制されてしまいレース中にGT3勢を抜くことが難しくなってしまった。昨シーズンは8戦で49ポイントを獲得したが、今季は7戦で獲得したのが11ポイント。ライバル勢のパフォーマンスアップもあるが、苦戦している様子が獲得ポイントにも現われている。

 苦しい状況だが少しでも上位を目指すために、前戦のオートポリス戦から約1ヶ月のインターバルでマシンのセットアップなどを見直して最終戦に挑むこととなった。SUPER GT第8戦の「MOTEGI GT 300km RACE GRAND FIMAL」は、11月5日(土)に公式練習と予選、6日(日)に決勝レースが実施される。

 5日の走り始めは9時35分からスタートした公式練習で、まずSyntium LMcorsa GR Supra GTには吉本大樹選手が乗り込んだ。持ち込みのセットアップは悪くないようで、マシン調整は行なわずタイヤの比較テストを実施。最終戦のために用意された2種類のタイヤを履き比べながら周回を重ねると、計測12周目に1分47秒348のベストタイムをマーク。公式練習のスタートから約1時間が経過した10時30分になると吉本選手から河野駿佑選手にドライバーチェンジし、決勝レースを想定したテストなどを行なった。河野選手は公式練習の最後に設けられているGT300クラスの専有走行枠で予選シミュレーションを実施すると、吉本選手のベストタイムとほぼ同等の1分47秒369を記録し、予選前の公式練習を締めくくった。結果として吉本選手がマークした1分47秒348がベストタイムとなり、順位はGT300クラスの27台中17位となった。

<気象データ>
気温:16℃、路面温度:27℃(予選Q1時)

予選

 GT300クラスの予選はアタック中の混雑を避けるために、エントリーした27台を2組にわけて予選Q1が競われる。そして、各組の上位8台が予選Q2に進出し、ポールポジションが決定する。LMcorsaは13台が出走するB組に振り分けられ、予選Q2進出を目指した。

 午前中の公式練習の開始時は気温が15℃に満たず秋らしい涼しさの中での走行となったが、昼になるにつれて日差しが強くなり予選Q1の開始時には気温こそ16℃だったが、路面温度は公式練習より8℃高い27℃となった。Syntium LMcorsa GR Supra GTには吉本選手が乗り込みコースオープンとともにウォームアップを開始する。アウトラップと2周でタイヤやブレーキなどに熱を入れると、計測3周目にアタックをスタート。1周をミスなくまとめると1分46秒984というタイムがモニターに表示される。計測された時点ではトップ8に入っていたが、吉本選手は翌周もアタックを続けてわずかだが1分46秒902までタイムアップ。だがライバル勢はさらにタイムを伸ばしていて、B組の10番手で予選Q2への進出を逃した。

 結果として明日の決勝レースは19番手からのスタートとなった。公式練習の状況だと予選ほどのタイム差はないため、追い上げを図りポイント圏内を目指す。

■コメント
飯田章監督

「今季を通しての課題ですが、GR Supra GTの得意とするコーナリングやブレーキングを活かしきれずタイムが伸びない状況が続いています。もてぎのコースレイアウトとGTA-GT300マシンが合わないとは思わないので、チームとしての課題が解決できずにいると考えています。公式練習と予選でも、やはり同じような悩みを抱えてしまい、残念ですが予選Q2へ進出できませんでした。決勝レースは19番手からのスタートとなりますが、1つでもポジションを上げて最終戦を締めくくりたいと思っています」

吉本大樹選手

「公式練習の走り出しからマシンのバランスを含めた感触は悪くありませんでした。ただ、持ち込まれたタイヤの比較を行ないながら20周弱を走行しましたが、グリップレベルが低く望むようなタイムが出ません。予選に向けて多少のセットアップ調整は実施しましたが、劇的なパフォーマンスアップは難しかったです。予選はQ1を担当してミスなくまとめたつもりですが、予選Q2進出までコンマ2秒足りませんでした。決勝レースは後方からのスタートになりますが、戦略や回りの状況次第では順位を上げることができると思っているので、最後まで諦めず挑んできます」

河野駿佑選手

「チームは今までの持ち込みセットから多少変えてサーキットに入りました。公式練習の後半に乗ったのですが、フィーリングは良かったです。ロングランとは言えませんが決勝レースを想定したテストと予選シミュレーションを実施し、パフォーマンス不足はありましたがバランスが悪い様子はありませんでした。予選ではライバル勢もタイムを上げたために予選Q1で敗退しましたが、決勝レースの走行ペースは予選ほど差がないと思っています。19番手からのスタートになりますが、最終戦なので何とかポイント圏内に入れるように頑張りたいです」


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