「この状況はエキサイティングだし、僕を前へとプッシュする。シーズンオフのテストは全体的にポジティブだった。いいスタートを切ったが、その後、少し苦戦した」
「チームと共に懸命に働き、最終的には重要な方向性を見つけることができた。僕たちのポテンシャルは高い。開幕戦から全力をつくして取り組み、僕をサポートしてくれるチームとスズキの期待に応える結果を残したい」
一方、チームメイトのリンスは、MotoGPマシン初テストとなったバレンシアテストの2日目に転倒を喫し胸椎を負傷したため、11月にヘレスで行なわれたプライベートテストを欠場した。
その後、年明けのセパンオフィシャルテストから復帰。順調にMotoGPマシンへの適応を見せた。
「開幕前のテストは楽しかった。GSX-RRに乗ることはエキサイティングで、どのコースでも楽しかった」とリンス。
「チームの雰囲気も素晴らしい。これは僕に自信を与えてくれるので重要なことだ。開幕戦が楽しみだ」
「テストはよかったが、レースは異なると思う。ロサイルは好きなコースだし、最後のテストでは大きく改善できたので、ポジティブな週末となることを願っている」
「ナイトレースはとても魅力的だね。初めてのMotoGPでのレースを可能な限り楽しみながら学び、コンスタントに多くを改善していきたい」
昨年ランキング8位を獲得したポル・エスパルガロ(KTM)は今年からフル参戦するKTMから参戦。ブラドリー・スミス(KTM)がチームメイトとなる。
上位陣とはまだまだ差があるKTMだが、テスト中も新スペックのエンジンを投入するなど、新規参戦メーカーに許されたマシン開発の余地を生かして、シーズン中も開発を進めて行く予定だ。
また、3年目となるアプリリアはアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)をエースに起用し、チームメイトにはMoto2からステップアップするルーキーのサム・ロウズ(アプリリア)を迎える。
CRT、オープン時代にクラスランキングトップを獲得したアレイシ・エスパルガロの経験がマシン開発をさらに進めることになるだろう。
その他のインディペンデントチーム勢では、プラマック・ドゥカティがダニロ・ペトルッチ(ドゥカティ)とスコット・レディング(ドゥカティ)のコンビで参戦。ペトルッチはドゥカティのサポートを受け、最新のファクトリーマシンを駆る。
アスパー・ドゥカティはアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)が復帰、スーパーバイク世界選手権(SBK)から復帰したカレル・アブラハム(ドゥカティ)とのコンビで臨む。
アビンティアレーシングは、エクトル・バルベラ(ドゥカティ)がトレーニング中のケガでロサイルオフィシャルテストを欠場したものの、開幕戦には復帰。ロリス・バズ(ドゥカティ)と共に昨年と同じ体制で臨む。
マルクVDS・ホンダもジャック・ミラー(ホンダ)とティト・ラバット(ホンダ)の同体制で継続。昨年の第8戦オランダGPで初優勝を経験したミラーだが、MotoGPクラス3年目の今年は正念場となる。ラバットはMotoGPクラス2年目のシーズンを迎える。
そして、Moto2からステップアップしたルーキーふたりを起用したのが、テック3ヤマハ。2年連続Moto2チャンピオンのヨハン・ザルコ(ヤマハ)、昨年のMoto2ランキング7位のジョナス・フォルガー(ヤマハ)で参戦する。
フォルガーは開幕前のテストでは、順調にMotoGPマシンへの適応を見せ、オフィシャルテストでは上位陣に接近した。
「プレッシャーはない。僕はルーキーだから。大きなことは期待していない」とフォルガー。
「シンプルに思いっきり楽しむ。正直、あまり大きな期待は持っていない。いつの日か最高峰クラスに到達することは僕たち全ライダーたちにとって夢なんだ。
「ヤマハ、テック3、エルベ・ポンシャラル(チームマネージャー)が僕を信じてくれたことがとてもうれしい。すごいチャンスだ」
