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クルマ ニュース

投稿日: 2019.11.13 08:35
更新日: 2019.11.25 14:34

潔い最小コンパクトながら人馬一体の走りを味わえる、マツダ・デミオ【ベースマシン一刀両断!!】

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クルマ | 潔い最小コンパクトながら人馬一体の走りを味わえる、マツダ・デミオ【ベースマシン一刀両断!!】

 そんななか異彩を放っていたのが『15MB』。MBとは“モータースポーツベース”という意味で、各種パーツの交換を前提にした、割り切った装備のモデルである。エンジンは1.5リッターガソリンのハイオク仕様で、ロードスターと基本は同じである。この仕様がいい感触なのだ。

 スカイアクティブGが苦手なピックアップが改善され、1500rpm以下でもしっかりとトルクが出てクルージングに使え、それでいてレッドゾーン近くまできっちりと回ってくれる。まるで「ホンダに改修設計を任せたのか?」と思うほどだ。

スーパー耐久シリーズ(S耐)では、車格が一番小さいクラスのST-5クラスで走っているデミオ。この写真はTEAM NOPROの37号車デミオで、これは1.5リッターディーゼルエンジンモデルだ。2019年の富士24時間では駆動系トラブルに見舞われたものの、完走を果たしている。
スーパー耐久シリーズ(S耐)では、車格が一番小さいクラスのST-5クラスで走っているデミオ。この写真はTEAM NOPROの37号車デミオで、これは1.5リッターディーゼルエンジンモデルだ。2019年の富士24時間では駆動系トラブルに見舞われたものの、完走を果たしている。
サーキットレースに限らず、ラリーなど幅広いモータースポーツカテゴリーでベース車両として使用することを前提としたデミオ『15MB』。
サーキットレースに限らず、ラリーなど幅広いモータースポーツカテゴリーでベース車両として使用することを前提としたデミオ『15MB』。

 かといって走りに特化しているわけではない。サスペンションは1.3リッターモデルのもので、特段スポーティというわけではない。ブレーキはディーゼル用の大型のものを採用するが、専用品ではない。あくまで交換前提。ベースモデルとして割り切られている。

 装備が簡略化されているので、軽量なのはいい。しかし、メーカーナビがあのマツダ・コネクト(マツコネ)とはいえ、つけられないのは残念だ。タコメーターが小さいのも、モータースポーツで使うにはいかがなものか。

 さらに余計な装備もそのまま残ってしまっているのも目立つ。i‐STOPを封印すれば、はるかに軽いバッテリーで済んだはずだし、巨大で目立つラジオの空間には日常使いならナビが、モータースポーツなら追加メーターが欲しいからどちらにしても不要だ。

インテリアも交換を前提にしているため、乱暴に言えば安い作りになっている。ステアリングも革巻きではないため、日常的にも乗ろうという場合には不満が残るポイントだろう。メインのメーターは中央に速度計、左にデジタルの回転計が配される。この計器も交換を前提にしているのかタコメーターは小さい。
インテリアも交換を前提にしているため、乱暴に言えば安い作りになっている。ステアリングも革巻きではないため、日常的にも乗ろうという場合には不満が残るポイントだろう。メインのメーターは中央に速度計、左にデジタルの回転計が配される。この計器も交換を前提にしているのかタコメーターは小さい。

 何はともあれ、スポーティな性能もフィーリングもないが、しっかり走るベーシックカー的な雰囲気が、デミオで唯一、『15MB』には存在するのだ。

 2018年のマイナーチェンジで、ガソリン車は1.5リッターのみとなった。レギュラー仕様なので低回転のマナーは『15MB』に及ばないものの、ドライバビリティは大幅に改善。スカイアクティブGは大きめの排気量でなければ旨みはない。足まわりを含めてスポーティになり、6速MTと6速ATが選べる。さらにマツコネもつく。ただ、値段もズバッと上がってしまっているのは痛い。

 デミオはやっと価値を認められる存在となった。もはや1.5リッターガソリン以外選択の余地はないが、6速MTで乗ると『15MB』のエンジンが際立つ。結局クルマの魅力やMTの心地良さは、エンジンのパワーフィールと直結していると再認識させられるのである。

■マツダ・デミオ 15MB 主要諸元

車体
車名型式 マツダ・CBA-DJLFS
全長×全幅×全高 4065× 1695 × 1500 mm
ホイールベース 2570 mm
トレッド 前/後 1495 / 1480 mm
最低地上高 145 mm
車両重量 1020 kg
乗車定員 5名
駆動方式 2WD (FF)
トランスミッション 6速MT
ステアリングギヤ形式 ラック&ピニオン式
サスペンション前/後 マクファーソンストラット式 /トーションビーム式
ブレーキ 前/後 ベンチレーテッドディスク //リーディングトレーリング式ドラム
タイヤサイズ 185/65R15
エンジン
型式 P5-VPS
形式 水冷直列4気筒DOHC16バルブ
排気量 1496 cc
内径×行程 74.5 /85.8 mm
圧縮比 14.0
最高出力 85kW(116ps)/ 6000rpm
最大トルク 148Nm(15.1kgfm)/ 4000rpm
使用燃料 無鉛プレミアムガソリン
タンク容量 44L

auto sport 2019年7月5日号 No.1509より転載


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