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コラム ニュース

投稿日: 2016.05.31 15:31
更新日: 2016.05.31 15:34

塚本奈々美のモタスポ界隈「滑ることをコントロールすればいい!」

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コラム | 塚本奈々美のモタスポ界隈「滑ることをコントロールすればいい!」

 レーシングドライバーの塚本奈々美です。前回も書かせて頂きましたが、私は日本で唯一、ドリフト競技と本格的なサーキットレースの両方を戦う女性ドライバーです。もしかして、世界で唯一かも知れません(笑)。

 さて、このドリフトとレースは、一般的にタイヤを滑らせるテクニックと逆に滑らせずにグリップさせるレースという相反する性質があります。その両方をやることに、「なぜ?」と質問されることが実に多いのですが、元々ドリフトを始めたきっかけは、『速く走りたい』と思ったからです。

2016年D1レディース開幕戦で準優勝を果たす
2016年D1レディース開幕戦で準優勝を果たす

 速く走るためには、タイヤが滑るか滑らないか、ギリギリの領域を使いながらクルマをコントロールしなくてはなりません。滑ることに抵抗があったり、怖がっていては速く走れないのではないか……と悩んでいた私は、「ならば滑ることをコントロールすればいいじゃないか!」と思うに至りました(笑) そこでD1GPのトップドライバーのひとりであり、タイムアタックでも数々の実績を持つ日比野哲也さんに師事、というか2年越しでつけ回して弟子入りしました。そして、競技としてドリフトを始めてわかったのですが、横滑りをするからといって、スピンみたいなことをちょろちょろっとすればいいわけではないということ。ドリフトと言うと、先ずは速さ・動きの鋭さ・エンジン音にスキール音と、見た目の派手さに目が行きがちですが、ドリフト競技も常に進化しており、その裏には実はすご〜く高度なテクニックが詰まっているのです。ということで、私はドリフトの奥深さと難しさに日々悩まされながら、少しずつレーシングドライバーとして成長できるように頑張っています。
モーターファンフェスタにて日比野哲也選手と熊本震災支援募金のお手伝い
モーターファンフェスタにて日比野哲也選手と熊本震災支援募金のお手伝い

 2013年、私がドリフトを始めて間もなく、Gazoo 86/BRZ Raceへの参戦が決まったのですが、ドリフトをしていたお蔭でピーキーなFRの操りや、危険回避の際に何度も助けられました。私以外にもドリフトを練習に取り入れる86ドライバーもいるし、スーパーカーレースに参戦するアマチュアドライバーの講師を務める方の中でもドリフトを練習メニューに取り入れたり、また、織戸学選手、谷口信輝選手、片岡龍也選手、山野直也選手など、現役のスーパーGTドライバーでD1GPに出場経験のあるドライバーは意外と多いのです。


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