ホンダのパワーユニットに対して、ドライバーからの改善要求に、パワー不足、信頼性不足とともに振動がある。これはオーストラリアGPで始まった話ではなく、2月下旬から3月上旬のテストのときから、ドライバーが発せられてきた不満である。 

 当初、この振動はパワーユニット本体によって発生していると考えられていた。というのも、今シーズン、ホンダはこれまでと異なる燃焼室をデザインしていたからだ。この新しい燃焼室はタービュラント・ジェット・イグニッション(TJI)と言われており、その巨大な爆発力によって、振動が増したのではないかと思われていた。

 しかし、長谷川祐介ホンダF1総責任者は「エンジンの性能向上によって振動が増えたという認識はない」と、振動が新しい燃焼室に由来するものではないと語っていた。

 そこで次に考えられた原因が、ターボとコンプレッサーをVバンク角から出した新しいレイアウトではないかというものだった。しかし、これも長谷川総責任者はきっぱりと否定した。

 さらにマッビングの問題も、長谷川総責任者は「テストから相当良くなっている」という。にもかかわらず、オーストラリアGPでは「依然としてドライバーからは『オシレーション(共振)がある』と言われていいます。じつは、さんざん言われているバイブレーション(振動)とは、まさにこのポストシフト・オシレーション(シフトチェンジ直後の共振)のことなんです」

 この振動の正体はエンジン、ギヤボックス、トライブシャフトの駆動系とそれにタイヤの振動も含めた共振によって発生していると考えられる。つまり、PU単体で発生していたものではないのだ。

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