さらにポストシフト・オシレーションということは、シフトチェンジ直後に起きていることからも、ギヤボックスの振動が共振の主因になっている可能性が高い。長谷川総責任者も「シフトアップのときが特に大きい」と語っている。

 現在のF1のギヤボックスは、シームレスシフトを使用している。通常の変速プロセスは前段アウトギヤ→ニュートラル→次段インギヤだが、シームレスシフトは次段インギヤ→前段アウトギヤとすることでアップシフト時の伝達トルク損失時間ゼロというシステムで、1ラップあたり0.4秒短縮の効果があるという。これをF1界で初めて導入したのが、じつは2005年のホンダで、BARにエンジンとともに供給していた時代の話である。

 つまり、長谷川総責任者が言う「ポストシフト・オシレーション」というのは、シームレスシフトのシフトアップの「ガツン、ガツン」という振動が、ホンダのPUの振動と共振して発生しているということになる。

 もちろん、共振であるから、ホンダ側のマッピングを調整することでも、振動はいくらかは和らげることは可能だ。しかし、振動の元がシームレス・シフトにあるとしたら、マクラーレンのギヤボックスが改善されない限り、根本的な解決は得られないだろう。

 オーストラリアのパドックでは、シーズン中にマクラーレンがホンダに違約金を払って契約を解消すると囁かれていた。そして、その場合、フェラーリからギヤボックスの供給を受けているザウバーに、マクラーレンが代わってギヤボックスを供給するという。

 この噂が本当だとしたら、ホンダにスイッチするザウバーでも、共振という問題は起きることになる。そのことをザウバーはどれくらい把握しているのだろうか。

本日のレースクイーン

小林琉唯こばやしるい
2026年 / スーパーフォーミュラ
Mobil1レーシングサポーターズ2026
  • auto sport ch by autosport web

    20歳でスーパーGTの最高峰に挑む“新人”小林利徠斗に迫った『FORMATION LAP』2026年第1弾が6月5日に公開

    ふつうとちょっとズレてる──20歳で最高峰に挑む新人ドライバー【FORMATION LAP Produced by auto sport】2026 Episode 1

  • auto sport

    auto sport 2026年7月号 No.1621

    [特集]WRC 2027
    Gr.A時代の熱狂、ふたたび

  • asweb shop

    掘り出し物満載の特別企画『モデルカー祭り!』がautosport web shopで開催中。6月25日まで

    レア物や特別価格商品が満載!
    6月25日まで