FIAのF1レースディレクター、チャーリー・ホワイティングは、中国GP予選中に作業車両が不適切な位置に停車していた件について、「受け入れがたい」ことではあるが「小さなミス」だったと語った。

 予選Q1セッション中、ピットレーン入口付近に停められていたサーキットの作業車両について、ジェンソン・バトンは「あのセッションで一番危険な出来事」だったと述べた。彼によるとその車両は、マシンがコースオフした場合にはまともに衝突しかねない場所にいたという。 

 バトンのコメントに応えて、ホワイティングは次のように語っている。「あの作業車両の運転手が、ピット入口のランオフエリアにクルマを停めたのは、確かにちょっとまずかった。だが、彼はすぐに車両を移動させた」

「彼はコース清掃用のピックアップトラックの運転手として、臨時で雇われた男だった。皮肉なことに、このトラックはコース清掃の能力を改善して安全性を高めるために、今年から新たに取り入れられたもののひとつで、本来の目的にはたいへん役に立った」

「あの運転手は経験不足だっただけで、二度と同じ間違いはしないだろう。そして、強調しておく必要があるのは、あの場所が通常のランオフエリアではなく、クルマを停めたこと自体は受け入れがたいものの、危険性は低かったということだ」

 またバトンは、ニコ・ヒュルケンベルグのマシンのホイールが脱落し、コース脇に止まったときには赤旗が出されたのに、作業車両の件ではなぜ赤旗にならなかったのかと疑問を投げかけている。

 ホワイティングの答えは、「赤旗に限らず、どんな旗も出されなかったのは、あの場所がコースの一部ではないからだ」というものだ。

「ヒュルケンベルグの件と同じ次元で話をすることはできない。確かに彼のクルマはコース脇に停まったが、外れたホイールが転がり続けていて、危険な状況だった」

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