中国GPの予選では、マノーのパスカル・ウェーレインがピットストレートでアクアプレーニングを起こし、クラッシュするという場面もあった。彼にはバンプの向こう側にあった水たまりが見えなかったためで、この水たまりを取り除く作業で予選は20分間中断した。
「あそこに溜まった水を取り除くことにしたのは、結果として生じる路面のグリップの変化が、ドライバーにとっては無視できるレベルにとどまると考えたからだ」と、ホワイティングは言う(注:人工的な手段で路面のグリップを変化させてはならないというルールがある)。

「コース全体の半分がウェットで半分がドライのとき、濡れた半分を乾かすかと言えば、それはありえない。作業に少し時間がかかったのは、彼らが水を乾かすのではなく、掃き出そうとしていたからだ」

 Q2とQ3の間には、もうひとつめずらしい出来事があった。サポートレースで使われるタイヤバンドル(タイヤを重ねて束ねたもの。縁石のカットを防ぐために置かれることがある)を積んだフォークリフトが、コース上に現れたのだ。

「ターン14のエイペックスにタイヤバンドルが置かれたのは、マーシャルが予選は終わったと勘違いしたためのミスだった。おそらく、私たちが(ヒュルケンベルグのアクシデントの後)Q2は再開せずに打ち切るとすると言ったのが、予選全体の打ち切りと誤解されたのだろう。いずれにしても、クルマが再びコースに出る前に撤去されたので、実害はなかった」

「おかしかったのは、チームマネージャーたちから一斉に『なぜタイヤバンドルを置く?』と問い合わせがきたことだ。この際だから白状すると、私はそのうちのひとりをからかった。『ドライバーによる縁石のカットが目に余るので、阻止するためにドラスティックな手段を講じることにした』と言ってね」

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