F1ジャーナリストがお届けするF1の裏話。第24戦アブダビGP編です。
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 近年、F1の世界では「このスポーツは以前とは違うものになってしまった」という声がよく聞かれる。実際、かつてはチームもスポンサーも楽しむことに熱心で、特にシーズンの終わりには豪勢なパーティやイベントがあちこちで開かれていた。

 そして、選手権タイトル獲得のお祝いともなれば、もうこれ以上はないというほどのドンチャン騒ぎになっていたものだ。だが、F1の需要が拡大し、今年のように全24戦のカレンダーを2つの大陸にまたがる3連戦で終えるようになると、もはや関係者の誰もが疲れ果てていて、そんなバカ騒ぎをする時間もエネルギーも残っていない。

 しかし、アブダビGPを終えた日曜の夜のマクラーレンは、その例には当てはまらなかった。

 何しろマクラーレンにとっては、1998年にミカ・ハッキネンとデイビッド・クルサードが栄冠をもたらして以来、実に26年ぶりのコンストラクターズ選手権タイトル(同年にはハッキネンも自身初のドライバーズタイトルを獲得)だったのだ。ちなみに、彼らは2007年にも選手権を勝ち取っていたはずなのだが、この年は例の「スパイゲート」スキャンダルにより、マクラーレンはコンストラクターズ選手権ポイントをすべて剥奪されている。

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