2025年F1シーズンを通して、毎戦全ドライバーの仕事ぶりを詳細にチェックし、トップ5ドライバーを選出してきたベテランジャーナリスト、ルイス・バスコンセロス氏が、シーズン全体を振り返り、独自の視点で2025年のトップ10ドライバーを挙げた。10人のドライバーについての彼のレビューを添えて、カウントダウン方式で10位から1位までを紹介していく。
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■9位:アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)

2025年序盤の8戦中7戦でポイントを獲得したアレクサンダー・アルボンは、シーズン最初の3分の1においては最も際立ったドライバーのひとりだった。しかし残念ながら、シーズン最後の8戦ではわずか1度しか得点できず、終盤に向けて調子が上向いていったチームメイトとは正反対の流れとなった。

僚友カルロス・サインツとは異なり、アルボンは生来の才能、勇気、そして感情に大きく依存するタイプであり、激しい戦いの最中においては、サインツほど冷静に物事を考えられないように見える。アルボンは、マシンの外でも非常に勤勉な努力家であり、予選では驚異的なラップを刻む能力を持つ。しかしその一方で、時折やり過ぎてしまう傾向があり、同程度の経験を持つ他のドライバーよりもクラッシュの頻度が高い。
それでもアルボンの純粋なスピードは全ドライバーの中で最高クラスであり、2025年も、ホイール・トゥ・ホイールの攻防では、何度も見る者を魅了した。アルボンは、高い評価を受けているサインツと互角に渡り合い、競争力のあるマシンさえあれば、世界最高のドライバーたちとも対等に戦えることを証明した。

