8)執行猶予付きの判決
今のところ、ベッテルは自分の非を認めるような発言はしていないが、今後、FIAに対して後悔の念を示すなら、執行猶予付きのペナルティで済むかもしれない。
9)FIA交通安全運動への奉仕活動
FIA会長ジャン・トッドは、交通安全運動に非常に力を入れている。ベッテルはこういったキャンペーンへの奉仕活動を要求されるかもしれない。1997年のシューマッハーは、ランキング剥奪に加えて、FIAの交通安全キャンペーンへの参加も命じられた。
10)追加ペナルティなし
FIAがベッテルにさらなる制裁を科す必要はないと判断することも考えられる。ただ、ベッテルは去年メキシコGPでF1レースディレクターのチャーリー・ホワイティングに対して暴言を吐いており、それが今回の件にマイナスに働くかもしれない。当時、トッドは暴言事件を国際裁判所に持ち込むことを検討していたが、ベッテルの謝罪を受けて、思いとどまった。
FIAは再調査の結果をオーストリアGP前に発表する予定であると述べている。なお、ベッテルはすでにペナルティポイントの合計が9ポイントにまで累積しており、あと3点で1戦出場停止の処分を受けるような状況だ。ペナルティポイントはそれぞれ12カ月で取り消されることになっているため、オーストリアGP後の月曜には2016年イギリスGPで科せられた2点が抹消される。