それでも、もしアロンソがQ3に進出すると、レギュレーション上、アロンソはQ2のベストタイムをマークしたときに装着したタイヤで最後尾からスタートしなければならなかった。つまり、アロンソはQ3に進出することになんのメリットもなかったのである。

 それでもマクラーレンの地元のファンのために、チームはガレージにとどまることを良しとせず、アロンソを最後のタイミングで出した。

 アロンソは途中、セクター1とセクター2で自己ベストをマークする。このとき、暫定10番手にいたのが、バンドーンだった。つまり、アロンソがトップ10に入ると、自動的にバンドーンがQ2落ちとなり、それはアロンソにとっても、バンドーンにとっても、マクラーレン・ホンダにとっても、まったく意味のない結果に終わることになる。

 ところが、チェッカーフラッグを受けたアロンソのタイムは13番手。じつはアロンソは渋滞に引っかかっていたのである。

 それでも、アロンソは予選後の会見で「まったく渋滞していなかった」と否定していた。それは、故意にQ2落ちしたことを自ら公言することはファンに対して失礼だと考えたからだろう。しかし、実際にはアロンソの2秒前にはサインツが走行していたことは、予選を見れば明らかだった。

 自分の走りでなく、チームメイトの順位、ライバルたちのポジションをも考慮して戦うアロンソ。その千里眼で日曜日はどんなレースを披露してくれるのか、楽しみにしたい。

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