マクラーレンの関係者によれば、「あそこでピットに入れると、ピットアウトしたときザウバーの後ろに回ってしまう」とピットストップを延ばした理由を説明していた。マッサはスタート時にバンドーンとは違ってソフトを履いていた。マクラーレン陣営は、ピットアウトして渋滞に引っかかっている間に、マッサにオーバーカットされることを恐れたのだろう。

 それでも、マッサがピットインする直前の24周目の時点でも、バンドーンとマッサの差は4.1秒あった。つまり、バンドーンがマッサに逆転されたのは、ピットストップ戦略だけが原因ではなかった。

 2つ目のミスは、ピットストップ作業だ。マッサの静止時間が国際映像に映らなかったので、FIAが発表したピットレーンの滞在時間で比較すると、マッサが27.5秒だったのに対して、バンドーンは29.3秒もかかっていた(静止時間3.8秒!!)。ここで1.8秒失ったわけである。

 さらにインラップでもロスしている。マッサが1分34秒160でピットインしたのに対して、バンドーンは1分34秒824。コンマ7秒遅かった。

 さらにバンドーンがピットアウトした27周目にマッサはその時点での自己ベストとなる1分33秒757をマーク。この結果4.1秒あったマージンは、限りなくなくなり、ピットロードを出たバンドーンはマッサに逆転を許したのである。

 中団争いが激しさを増す現在のF1では、マシンそのものが持つ速さも重要だが、その速さをいつどこで絞り出すかも重要になる。イギリスGPの予選では初めてアロンソに勝ったバンドーンだが、レースではレギュラードライバー1年目の若さが露呈した結果となった。

本日のレースクイーン

松原杏佳まつばらきょうか
2026年 / スーパーGT
レーシングミクサポーターズ
  • auto sport ch by autosport web

    20歳でスーパーGTの最高峰に挑む“新人”小林利徠斗に迫った『FORMATION LAP』2026年第1弾が6月5日に公開

    ふつうとちょっとズレてる──20歳で最高峰に挑む新人ドライバー【FORMATION LAP Produced by auto sport】2026 Episode 1

  • auto sport

    auto sport 2026年8月号 No.1622

    [特集]│多│角│検│証│
    なぜ、日本人はF1で勝てないのか?
    いつか夢を実現するために過去から学ぶ

  • asweb shop

    掘り出し物満載の特別企画『モデルカー祭り!』がautosport web shopで開催中。6月25日まで

    レア物や特別価格商品が満載!
    6月25日まで