フォース・インディア同士討ちによりセーフティカー(SC)が導入された30周目にピットイン・ラッシュ。ハミルトン2秒9、ベッテル4秒9、二人はソフトとウルトラソフトに選択が分かれた。タイヤの選択に注目が集まったが、この“2秒ロス”も気になった場面ではある……。

 そしてSC解除となった33周目、リーダーは何度もペースを上下、ブランシモン・コーナーから急加速。ギャップ・コントロールの駆け引きに関しては、ハミルトン自身こういう状況での経験値がすこぶる高い。トップラン中にSCを追尾走行するケースが誰よりも多く、その実戦テクニック(リーダーに許される権利)を行使する奥義を身につけている――。

 1コーナーからオー・ルージュにかけて背後にベッテルをひきつけるだけひきつける。後方乱流を浴びせる。十分なスリップストリーム(3~4車身間隔でのトーイング効果)を使わせない。ベッテルはレディオン出口で横に並び出るしかなかった。サイド・バイ・サイドになればケメル・ストレート加速勝負。メルセデスの瞬発力“PUフルモード”によってフェラーリを振り切り、レ・コンブに突進。

――自分との闘いである予選も、相手との闘いになる決勝も勝ち抜いたハミルトン。表彰台であまりはしゃがないときの彼は、全身全霊全力を出しきったとき。ベッテルもそう感じたのではないか。クライマックスの秋へ、両雄決戦に絞り込まれた晩夏スパ・フランコルシャン。

2017年F1第12戦ベルギーGP ルイス・ハミルトンが優勝、セバスチャン・ベッテル2位、3位はダニエル・リカルド

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