■スクーデリア・フェラーリ
セバスチャン・ベッテル 決勝=3位

 今日は優勝をつかむ大きなチャンスが訪れた。もちろん勝つために攻めたけど、それも最後のピットストップを済ませてコースに戻った時までだった。前のドライバーたちより数周新しいタイヤを装着したものの、彼らに対して実際にはアドバンテージにならないってことに気付いたんだ。

 僕らはミディアムタイヤで苦しみ、レッドブルは強かった。だからキミ(・ライコネン)も僕もアタックできなかった。僕らはソフトタイヤではすごく強かったんだけどね。

 2台で戦略を分けることにした。僕は3回ストップで行き、リーダーにアタックして成功したけれど、最終的にダニエル(・リカルド)も僕も2回ストップのマシンの後ろになってしまった。

 全体的にペースが足りなかった。それについて状況を理解する必要がある。僕らのマシンには何も悪いところはない。うまく機能しているし、優れたクルマだ。ここに持ち込んだアップデートも効果を見せていたと思う。

 フェルスタッペンにおめでとうと言いたい。初優勝は最高の瞬間のひとつだ。本当に特別な出来事だからね。彼には脱帽だ。キミからすごいプレッシャーを受けながら、ポジションを守り切ったんだから。

(会見で3回ストップの失敗について聞かれ)結局2ストップの方が圧倒的に有利だったことに驚いた。でもチームはトップのマシンをできる限りカバーしようとしたんだ。それは理にかなっている。

 結果的に僕の方は最悪の戦略で走ったわけだけど、今となってはこんなことを話しても意味はない。

■レッドブル・レーシング
ダニエル・リカルド 決勝=4位
 もちろん複雑な気持ちだ。単に不運だった部分もあったけど、レースをリードしていて、3回ストップ戦略で行ったら、コース上で3台のマシンを抜かなければならなくなった。それは簡単なことじゃない。

 すでにセブ(ベッテル)はピットストップで僕より前に出ていたから、トップに戻るためにさらにオーバーテイクが必要になった。

 今考えると3回ストップは間違った戦略だった。でもレースをしている時点ではチームはそれが正しいことだと考えた。

 僕は4位に甘んじるつもりはなかった。隙間を見つけてベッテルを抜きにかかったが、成功しなかった。

 表彰台にすら登れないなんて最悪だ。その上、最後にタイヤがパンクするなんて、もう泣きっ面に蜂だよ。

 マックス(・フェルスタッペン)にとっては素晴らしい一日になった。初優勝した彼にお祝いを言うよ。彼はいい仕事をした。この1週間の間に下された決断に関して皆が疑問を呈していたけれど、彼は今日、自分がトップクラスのドライバーであることを証明してみせたんだ。

 マックスが表彰台に立つのを見るのは別に辛くはなかった。そこに自分がいなかったことが辛かったんだ。

 でもモナコに気持ちを切り替えよう。次はふたりで表彰台に上りたいね。

(決勝直後にレースを振り返り)僕らはレースをリードしていた。レースは僕らの手の内にあったんだ。

 僕らは3回ストップで走ることにした。でも動くのが遅すぎた。(同じ3回ストップの)セブはすでに僕らの前に出てしまっていた。

 僕らはスピードの面で不利だし、抜きにくいサーキットであることは分かっている。理にかなっていない。

 そういう戦略にした時、他の皆も同じ3回ストップで行くんだと思った。でもそうじゃなかった。

 悔しいよ。自ら勝利を手放したんだから。

 なぜ僕がこの戦略で行くことになったのか分からない。普通は前を走っているドライバーの方が有利な戦略を取るものだ。でも今日はうまくいかなかった。

 でもスポーツマンらしくないことは言いたくない。マックスはチームに入ってきて最初のレースで優勝した。コース上で何があったかにかかわらず、彼がトップでチェッカーを受けたのは確かだ。だから彼を祝福したい。

 今、僕は憤慨しているけど、マックスに対してじゃない。それは全くない。この状況に憤慨しているんだ。

(ベッテルが無線でリカルドのアクションに不満を訴えていたことに対して聞かれ)彼は無線で僕がアグレッシブだと言ったらしいけど、彼らしいね。全ドライバーの99パーセントと違って、僕はオーバーテイクを試みた。後ろでじっとしていることに甘んじているドライバーは大勢いる。チャレンジすることもなくね。

 でも僕はチャレンジした。うまくいかなかったけど。4位でいることに甘んじはしなかった。

 前のマシンに追いついてきていた。表彰台、可能なら優勝を目指しているなかで前にベッテルがいた。だからもちろんチャレンジしたんだ。

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