メルセデスはF1スペインGPで、シャシーとパワーユニットの両面に技術的なアップデートを投入してきた。

 ルイス・ハミルトンはレースの週末に新品のMGU-HとTC(ターボチャージャー)を使用。これらは中国とロシアで起きた信頼性の問題を解決するため、トークンを使わずにアップデートした新しい仕様だ。中国とロシアで起きたトラブルの根本原因は明らかにされていないが、MGUのコイルの絶縁体が破損して、その結果としてモーター/ジェネレータが故障したのではないかと見られている。

 ただし新仕様は1セットしか間に合わず、ニコ・ロズベルグはスペインでは旧仕様のものを使用。なお、ロシアGPのレース中にMGU-Kのトラブルに見舞われたロズベルグのクルマには新品のICE(エンジン)とMGU-Kが搭載された。

 W07シャシーもアップデート部品の投入によって大きく変わっている。新しい空力パーツは、いずれもボディワークに、さらに多くのセレーション(ノコギリ状のギザギザ)を取り入れ、形状に「ひねり」を加えるという2016年のメルセデスの基本方針に沿うものだ。

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