メルセデスF1チームが、スペインGPでパワーユニットの新コンポーネントを投入することがわかった。前戦ロシアGPでワンツーフィニッシュを飾ったが、2台ともにトラブルを抱えており、薄氷を踏むような状況だった。

 ソチで優勝したニコ・ロズベルグはMGU-Kにトラブルが発生。チームは無線でロズベルグにMGU-Kの制御を一度リセットするように指示、さらにスタンダード仕様に変えてMGU-Kをいたわりながら走っていた。そのためロズベルグはスペインGPには新しい2基目のMGU-Kを使用するとともに、ICEも2基目を投入する予定だ。

 さらに深刻なのは、ルイス・ハミルトンのほうである。ロシアGPの予選でMGU-Hに不具合が発生したハミルトンは、レースに向けてMGU-Hとターボチャージャー(TC)、ES、CEを新しくして、ICEとMGU-Kは開幕戦とバーレーンGPで使用した1基目に載せ替えてレースに臨んだ。本来であればICEとMGU-Kも新しくして3基目を投入したいところだったが、MGU-Hのトラブル原因が特定できていなかったため、再発して3基目のICEとMGU-Kを失うことを恐れての判断だった。

 心配されながらスタートしたソチの決勝ではハミルトンのMGU-Hにトラブルが再発することはなかったが、別なトラブルが発生した。水圧の低下である。当初、原因は水漏れだと思われていたが、そうではなかった。チーム関係者によれば「ウォーターポンプの一部にクラックが入って、そこから空気が入った。空気が入ったことで循環が悪くなったが、致命傷になることはなかった」という。通常よりも高めの水温で走行を強いられたため、できるだけ前車に近づかないこととエンジンをいたわるように無線で指示していたという。

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