フロントサスペンション下に取りつけられているターニングベーンのアッセンブリーにも、セレーションが追加された。オリジナルは左右それぞれ4枚のベーンが1枚のフットプレートにつながる形状で、テスト中このフットプレートへ一列に並んだ6つのセレーションが加えられていた。今回のアップデート版では、フットプレートが1枚ではなく7枚の独立した面で構成されている。これによりフットプレートに沿って流れる気流が、いくつかの小さい流れに切り分けられて、より複雑な気流の制御が可能になると考えられる。
ヨーロッパ・ラウンドに入り、気温も低めになるとの予想に基づいて、サイドポンツーンはスリムになり、インレットの形状にも手を加えてきた。また「モンキーシート」と呼ばれる排気管上のウイングレットは、スロットをひとつ追加して、3エレメント構成に変更されている。
アップデートの多くは、おもにリヤエンドの空力効率の改善を狙いとしている。したがってメルセデスは、必要があればドラッグを増やさずにリヤウイングを立てて走れるようになり、あるいはウイングレベルを維持しても以前と同じドラッグの大きさで、より大きなダウンフォースを稼げるようになるだろう。
この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています