ホンダがマシン後部のスペースをほんのわずかしか占領しなかったために、マクラーレン側のデザインの自由度が上がり、3シーズンを通してまずまずのシャシーを作り上げることができた。他の中位グループよりダウンフォースが大きいマシンで走り、それによって得た手柄を、マクラーレンは毎グランプリ独り占めにした。ストレートでタイムを失うがコーナーでは強い、というのが彼らの主張だった。つまりホンダに足を引っ張られていると暗にほのめかしていたのだ。

 マクラーレンは、それなりのシャシーを作れたのはホンダのパワーユニットがコンパクトであるおかげにすぎないという事実には一度も触れず、3シーズンを通して他のどのチームよりもダウンフォースを生むリヤウイングを装着していたという事実を無視してきた。それがコーナリングスピード向上には役立ったが、同時に、ストレートで遅い一因でもあったのだ。高速サーキットのモンツァですら、マクラーレンはライバルたちよりもリヤウイングを重くして走っていた。それによって、シャシー自体のダウンフォースが足りない分を補うとともに、ホンダのパフォーマンスを実際よりも貧弱に見せたのだ。パートナーシップが終わりに近づくにつれて、こういう傾向が強くなった。

ホンダF1の2017年パワーユニットRA617H

 マクラーレンはもうひとつ、ホンダに大きな負担を強いた。それは経済的なものだ。マクラーレンはタイトルスポンサー不在による財政面のロス、つまり年間約6,000万ユーロ(約81億円)に及ぶ額を補填するため、ホンダに経済的支援を求めた。ロン・デニスと契約した際に、タイトルスポンサーが見つかるまでという条件で、ホンダはそれに同意した。しかしマクラーレンは、2013年末でボーダフォンが離脱して以来、今にいたるまで、タイトルスポンサーを見つけられずにいる。ホンダはその上、フェルナンド・アロンソのサラリー全額を負担したため、年間1億ユーロ(約135億円)近くの貢献を行うことになった。マクラーレンが経済面でもっと良好な状態であれば、ホンダはそれだけの額をパワーユニットの開発に使うことができただろう。

本日のレースクイーン

阿比留あんなあびるあんな
2026年 / スーパーフォーミュラ
バンテリンビューティー
  • auto sport ch by autosport web

    20歳でスーパーGTの最高峰に挑む“新人”小林利徠斗に迫った『FORMATION LAP』2026年第1弾が6月5日に公開

    ふつうとちょっとズレてる──20歳で最高峰に挑む新人ドライバー【FORMATION LAP Produced by auto sport】2026 Episode 1

  • auto sport

    auto sport 2026年7月号 No.1621

    [特集]WRC 2027
    Gr.A時代の熱狂、ふたたび

  • asweb shop

    Racing on特注 1/43 ベネトンB189フォード 1989年 日本GP A.ナニーニ

    13,800円