☆☆☆ ジェンソン・バトン
 局地的な暴風雨に見舞われたフリー走行2回目、インターミディエイトタイヤのバトンが最速タイムをキープした。マシン姿勢を安定させ、スムーズな加減速でタイヤ温度を保つ、しなやか走法だ。雨上がりの予選Q3でも匠の技を見せて5位、ライコネンを0.001秒で退けた。2年ぶりの上位集団レース、序盤下がったあと26周目のピットストップは正解。ソフトタイヤで終盤をコンスタントにまとめあげ、現チーム体制での自己ベスト成績タイの6位入賞。欲を言えば、ベテランには常に戦う姿を示してもらいたい。

☆☆☆ セバスチャン・ベッテル
 まったく予知できない一瞬、突如マシンが暴れ、コントロール不能になる場面が二度あった。フリー走行2回目、2コーナーでリヤがロック、それに反応したステアリング操作の素早さ! そして決勝27周目、ストレートでのタイヤバーストに、再び対処したベッテル。絶えず緊張感をもってドライビングに集中している姿に、あらためてF1の凄みというものを感じる。「こんなことできない、さすが」──そう思わせた、敗者のファインプレー。

☆☆☆ ニコ・ロズベルグ
 すべてのデータを精査したスチュワード、マーティン・ドネリー氏らの判定を支持する。画面でもロズベルグが2コーナー進入時に、いつまでたっても右にターンインしないのが見てとれた。「コーナーでインにいる者に、すべての権利がある」などとルールブックには書かれていない。エアロパーツの一部を欠き、ブレーキ変調を抱えながら、オーストリア3連勝目前だった。最終ラップ2コーナーまでのレース展開は“勝者”に値するが……。

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