VSCに続いてセーフティカー先導に切り替わり、レースは32周目に再開。ハミルトンはパワーユニットのオーバーヒート傾向を抱えコンサバティブなパワーユニットのモードを使いながらもベッテルと一進一退の攻防を繰り広げていく。後方ではライコネンとリカルドの3位争い、アロンソとフェルスタッペンの5位争いも過熱するが、追い抜きが難しいアルバートパークだけになかなかオーバーテイクのチャンスは巡ってこない。
ハミルトンはパワーユニットの温度をコントロールしながらも時折猛烈なプッシュを見せるものの、47周目のターン9ではタイヤをロックアップさせ僅かにコースオフしギャップはまた3秒弱まで広がってしまう。それでもハミルトンは諦めることなく再びプッシュしベッテルとの差を縮めていく。
しかし残り5周を切ったところでハミルトンは「リヤがタレていている」と訴えペースが落ちる。逆にレッドブル勢はレース最終盤にパワーを残してアタックを仕掛けていく。
結局ベッテルはそのままハミルトンを寄せつけることなく5秒の差を付けてトップでチェッカードフラッグを受け、2018年開幕戦を制した。後続も順位は変わらず2位はハミルトン、3位ライコネン、4位リカルド。5位にはフェルスタッペンを抑え切ったアロンソが入り、7位以下はヒュルケンベルグ、8位ボッタス、9位バンドールン、10位サインツのトップ10となった。トロロッソはハートレーが15位のままチェッカーを受けるのが精一杯だった。