一方、同じ後部座席に座っていたガスリーも背骨に2カ所ヒビが入っていたものの、事故の直後はそれに気づかず、レースに出場。GP2で初優勝を果たした。

 なぜ、母親のパスカルさんが重傷を負ったのに、ガスリーはヒビだけで済んだのか。父親のジャンジャックさんは次のように説明した。

「本人はもちろん、ピエールも事故の直後の記憶はほとんどないんだが、事故の現場を見た救急隊によれば、発見されたときパスカルはピエールを覆いかぶさるような状態だった」という。

 へこんだ屋根の衝撃を自分の背中で吸収したパスカルさんの背骨(脊椎)は7カ所に渡って粉砕骨折。イギリスの病院での懸命な治療により、生命の危機を脱出したパスカルさんは2週間後、フランスの病院に移り、約2カ月間、入院生活を余儀なくされた。

「これを見てください」と自分の携帯を差し出すと、そこには背骨を固定するチタニウム合金が写し出されたX線写真の画像があった。パスカルさんはいまも背中の痛みを和らげるため、毎日複数の薬を服用しているが、後遺症に悩んでいるようなそぶりはいっさい見せない。それは、ガスリーに余計な心配をかけないためだ。

ガスリーの父、ジャンジャックさんと母親のパスカルさん

 今年、2年ぶりにイギリスを訪れたガスリー一家。さまざまな思いと感情が入り混じる中で、グランプリ初日を終えた。

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