フリー走行1回目で追い風の突風に煽られて突如スピンを喫しマシンの不安定な部分に気付き、マージンを残すためにそれ以上プッシュすることができなくなってしまったからだ。

2019年F1開幕戦オーストラリアGP決勝日 アレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)
2019年F1開幕戦オーストラリアGP決勝日 アレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)

「FP1でスピンするまでは気持ち良く走れていたんだ。そのせいでオーバードライブしてしまっていたのかもしれないし、それにも気付かなかった。そこでスピンを喫して初めて、『OK、ここまで攻めたらダメなんだ』と分かって、そこからは(バンプや突風の影響で)マシンが予想外の動きをすることもあるんだと気付いた。そこからマシンを修正する必要があったんだ」

 それでも予選までに改善のステップを踏むことができ、自信を持って快適にドライブするマシンに仕上げることができた。それが決勝での安定した走りに繋がった。初日は高速コーナーではかなりマージンを残して走っていたというが、予選ではしっかりとプッシュすることができたという。

 レース前には思った以上に緊張もせずリラックスしている自分に驚いたくらいだというアルボンだが、それも開幕前テストで予選やグリッド手順など全てを含めたレース週末シミュレーションを遂行していたからに他ならない。

 それでもF1マシンをドライブしたことのなかったアルボンがたった4日間のテストでここまでしっかりとF1に適応してきたのは、彼自身の素質とチーム力の高まりを表わしていると言える。

「初日からずっとダニー(・クビアト)に遅れを取っていたのは事実で、このサーキットは入口の縁石の使い方から出口の縁石や人工芝の使い方までライン取りはそれこそ何千通りもあるんだ」

「その点はバルセロナとは違うし、僕はこのサーキットでの経験が圧倒的に少ないから、それは仕方のないことだ。そういうことを差し引けば、自分自身のパフォーマンスにはとても満足しているよ。決勝も(アントニオ・)ジョビナッツィに引っかかってロスをして不運だったけど、レース全体には満足だ」

2019年F1開幕戦オーストラリアGP決勝日 ダニール・クビアトがピエール・ガスリーを抑えて10位入賞
2019年F1開幕戦オーストラリアGP決勝日 ダニール・クビアトがピエール・ガスリーを抑えて10位入賞

 一方でクビアトはレースの勘所をしっかりと理解しており、ピットアウト直後のピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ)をしっかりと抜き去り、オーバーカットを許さなかった。今年からリヤタイヤのタイヤウォーマー温度が100度から80度に下げられたことで、決勝のアウトラップはグリップがやや厳しいこともしっかりと分かった上でのアタックだった。

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