ラウダ死去による精神的な影響が心配されるハミルトンだが、ハミルトンが親しい人物の死という悲しみに暮れながらグランプリを戦うことは、これが初めてではない。昨年のメキシコGPでは開幕前日の朝に、父方の祖父デビッドソンが逝去するという訃報が届くという、精神的に厳しいグランプリとなった。しかし、ハミルトンはこのように語って、週末を戦い抜いた。
「もちろん、祖父の死はとてもショックな出来事だ。でも、同時に強い気持ちが持てたようにも思う。というのも、誰かが亡くなったときというのは、家族全体が精神的に団結するからね。彼は僕たち一家のゴッドファーザー的な存在だったからなおさらだ」
その言葉は決して強がりではなかった。ハミルトンはそのレースで4位に入り、通算5度目のタイトルを獲得した。そのハミルトンがいよいよ木曜日からモナコGPを戦う。
ラウダが逝去した翌日の5月21日、ハミルトンは自身のツイッターで次のように心境を綴った。
「あなたがいなくなってしまったなんて、本当に信じられない。あなたと一緒に話したこと、笑ったこと、レースで勝った後に力強く抱きしめてくれたことをいまもしっかりと覚えている。どうか安らかにお休みください。僕の人生を輝けるものにしてくれてありがとう。ご家族が必要とするなら僕はいつでも彼らのそばにいます。あなたを愛してるよ」
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